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溶存酸素(DO)の測定

レポート作成時のポイント

1. 本実験の目的、方法を書く。

要点だけを書く。冗長にならないこと。フローチャートにするなど、工夫してもよい。

2. 式1の、各数字、分母、分子が何か、説明する。

各数値の単位を書いてみるとわかる。また、ファクターとは、理論値に対する実際の値の比率である。

3. ファクターを求める。

式(1)に代入し、求める。
ファクターとは、理論値と実際の値(測定値)の比である。今回の場合は、チオ硫酸ナトリウムの濃度が0.0125Mになるように調整したはずだが、実際にはこうはならず、いくらかズレてしまう。このズレの比率がファクターである。例えばファクターが1.1となった場合、自分が実際に使っているチオ硫酸ナトリウムの濃度は0.0125×1.1Mと、10%濃度が高くなってしまったことを意味している。ファクターを正確に求めていれば、理論値と実際の値がずれていてもかまわない事を理解する。

4. 式(2)の0.1の意味。

各数値の単位を書いてみるとわかる。 単位は厳密に書く。例えば、aの単位はmL-チオ硫酸ナトリウム、Vの単位はmL-酸素瓶であり、共に容積ではあるが、違う容積であることが分かる。
0.1の意味を書くだけでなく、反応式を順に追っていき、0.1が持つ意味を論理的に説明する。

5. DOとDO飽和率

「水の分析」を使う。飽和率とは何か考える。
毎年、飽和率が100%を超えることに悩む学生が多い。「理論的」には飽和率は100%を超えないが、「実際」には飽和率は100%を超えることは良くある。この状態を過飽和という。この理由を考えてみる。
場所による DOの違いを比較し、考察する。

6. DOの重要性

参考文献や水環境に関する様々な教科書を参照する。多くの教科書に「DOは水質汚濁の指標となる」と書いてあるが、これは厳密には正しくない。これは、DO=2mg/Lの河川水とDO=3mg/Lの河川水があった場合、DO=2mg/Lの河川水がより汚染されているとは言えないことからも明らかである。(何故明らかか分かるだろうか?)「水の汚染度合いを測定してください」と言われてDOを測定したら間違いなく怒られるので、覚えておいて損はない。

7. ウィンクラー法

参考文献や水環境に関する様々な教科書を参照する。