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分析化学-12

錯形成反応

錯体とは

錯体の例:ヘモグロビン中のヘム分子中のFe、クロロフィル中のMg。
錯体:配位結合によって形成された分子の総称。典型的な例は金属と非金属が結合した金属錯体。
配位結合:結合を形成する2つの原子の一方からのみ結合電子が分子軌道に提供される化学結合
配位子:金属と配位結合する分子
多くの金属は種々の配位子(錯形成剤)と強固な錯体を形成する。 錯体はマスクに使える。 錯体は金属イオンの滴定に使える。
多くの金属陽イオンは、金属イオンの配位数を満足させることができる非共有電子対を持つ様々な配位子中の配位原子(代表的元素はN、O、S)と錯体を形成する。 錯体一つに使われる「配位子」の数は金属の配位数と配位子分子の配位基の数に依存する。
生成係数(Kf):錯体形成反応の平衡定数。一般に非常に大きい値である。錯体は強固に結合するので。安定度定数とも言う。
キレート:錯形成する基(ドナー原子)を2つ以上持つ分子。多座配位子による配位結合。大変結合力が強い。キレートとはギリシア語で「カニのはさみ」の意味。
キレート滴定:金属の濃度を知りたい。これと結合比が分かっているキレートを滴定で入れていく。同時に、対象金属との結合で色が変わるキレートを指示薬として入れておく。指示薬の結合定数は滴定試薬の結合定数より小さくなければならない。当量点において急激に錯体濃度が上昇する。この点で、指示薬の色が変わる。結合比から、濃度が分かる。
EDTA:環境工学において最も有名なキレート。配位部位を6つ持つ六座配位子。 配位部位が1つの配位子は単座配位子、2つは二座、2つ以上は多座配位子、と呼ばれる。