Home>教育>分析化学>11-酸化還元反応

分析化学-11

酸化還元反応

酸化還元反応の基礎

酸化(oxidation)反応:電子が奪われる反応、電子を放出する反応。
還元(reduction)反応:電子を受け取る反応
元素(ローマ数字)のローマ数字は酸化数を表す。
Ox1+Red2⇔Red1+Ox2
1と2は物質を表す。物質1は還元され(Red1になり)、物質2は酸化された(Ox2になった)。
Oxは酸化剤(相対的に酸化された状態にあり、反応後、還元されて反応前に比べて還元状態になる。)
Redは還元剤(相対的に還元された状態にあり、反応後、酸化されて反応前に比べて酸化状態になる。)
酸化還元反応は原則として同時に起こり、電子がどこかに蓄積することはない。 全反応にすると、どちらが酸化されたか(還元されたか)分からない。言い換えれば、Ox1とRed2のどちらが酸化剤か、どちらが還元剤か分からない。
これは、酸化数を計算できれば、容易に判別できる。反応前後で酸化数が増加(または減少)していれば、その物質は酸化(または還元)されたので、還元剤(または酸化剤)である。

酸化数の計算

1.単体の酸化数は ゼロ
2.イオンの酸化数は電荷の数
3.化合物中のHは+Ⅰ、Oは-Ⅱ
4.分子中の各原子の酸化数の和は価数

電気化学セル

1. ガルバニセル(電池):自発的化学反応が電力を作る。例:電池
2. 電解セル:外部から電圧をかけ、強制的に反応を起こす。例:水の電気分解
いずれのセルも酸化が起こる半電池をアノードと呼ぶ。
ガルバニセル:塩橋でつないだ二つの溶液に金属(鉄とセリウム、または亜鉛と銅)をそれぞれ入れて、線でつなげる。相対的に電子を受け取りやすい(還元されやすい)物質が入った容器に向かって電子が流れ出す。
塩橋:溶液が混ざりあうことなく、電荷のみが移動する通路。KClで作る。
還元されやすさは何で決まるのだろうか?
標準酸化還元電位の表
標準酸化還元電位とは、標準状態でその反応が起こるときの電位を表している。
電位:ポテンシャル(potential)。潜在能力。その溶液(半電池)が線につながれた時、それだけの電圧を発生する(潜在)能力を持っている。
この表で半反応は必ず還元反応で書く。左辺にあるのがOx、右辺にあるのがRed。Oxは電位が高いほど(表の上にあるほど)還元されやすいといえる。還元剤は、下にある程強い還元剤である。
標準状態:溶質の濃度は1mol/L、温度は25℃、気圧は1bar。純粋なガス、個体、液体(溶媒)は1とする。
電圧:電位の差。二つの反電池の電位の差。
CeとFeからなる電池の電圧は?1.61-0.771=0.839V
標準酸化還元電位の表を使えば、2つの電極をつなげた場合、①どちらからどちらに電子が流れ、②電圧がいくらになるか、分かる。
電位は英語でpotential。重力の位置エネルギーはpotential energy。酸化還元反応の電位においても、位置エネルギーを考えるときの「基準点」を考えると、定量的に話ができる。標準酸化還元電位の「基準点」は標準水素電極の半反応の電位。従って、標準水素電極と電位を知りたい溶液(半電池)をつなげた時の電圧を測れば、この半電池の標準酸化還元電位が求められる。