Information
お知らせ
  • 2015.10.23 お知らせ

北海道大学への大気エアロゾル観測のためのAERONET観測サイトの設置について

2015年10月22日より、大学院工学研究院とNASA Goddard Space Flight Centerは共同で、NASAが世界中に展開する大気エアロゾルカラム量(Aerosol Optical Depth: AOD)を測定する観測ネットワークであるAERONET (Aerosol RObotic NETwork: )の観測サイトを工学部棟屋上に設置し、観測を開始しました。

AODは大気中のエアロゾル量の総量を表す指標です。また観測データの解析アルゴリズムにより、粒子の大きさの情報なども抽出することができます(O'Neill et al., 2003)。

AERONETは日本にもいくつかの観測サイトがありますが(上記ウェブサイトからご覧頂けます)、北日本では北海道大学が初めての観測サイトになります。観測されたデータは、世界中から誰でも利用することができます。スクリーニングなしのデータ(Level 1.0)及び雲のスクリーニングがされたデータ(Level 1.5)は数時間後にはNASAのサイトにアップされ、詳細な解析を経た高品質なデータ(Level 2.0)は、しばらく期間を経た後に利用することが可能になります()。

今後、AERONETの観測データを使用して、札幌市内の大気汚染状況把握はもちろんのこと、北日本に輸送されてくる越境大気汚染の情報を随時捉えられるようになり、大気環境、気候、生態系など北海道における様々な大気汚染と関わる研究をサポートできる観測データが、この北海道大学から得られることが期待されます。

(北大での観測データはAERONETのウェブサイトからご覧頂けます:

Reference:
O'Neill, N. T., T. F. Eck, A. Smirnov, B. N. Holben, and S. Thulasiraman (2003), Spectral discrimination of coarse and fine mode optical depth, J. Geophys. Res., 108(D17), 4559, doi:10.1029/2002JD002975.

Principal Investigator:
Brent Holben (NASA Goddard Space Flight Center)
E-mail: Brent.N.Holben at nasa.gov (atを@に変更)

Site Manager(北海道大学側 サイト管理者):
安成哲平(大学院工学研究院 助教)
E-mail: t.j.yasunari at eng.hokudai.ac.jp (atを@に変更)

工学部棟屋上に設置されたAERONETのためのsun photometer(Cimel)。
2015年10月22日撮影(撮影:安成哲平)。