

先進国でも途上国でも、環境問題の重要性はますます高まっている。 今、この時代こそ我々衛生環境工学の出番だ。 世界中に飛び出し、「生(いのち)を衛(まも)る工学」で地球を救おう。
人類の利便性に偏重した開発を続けてきた代償として、社会の安全性や環境の持続可能性が大きく揺らいでいます。革新的な環境浄化技術、省エネルギー技術、資源循環技術への社会的要請はこれまでになく高まっています。また、人間の健康、健全な環境をどのように評価するのかについても、本コースが答えを出さなければなりません。
環境問題は複雑化と広域化を続けており、絵空事ではない循環型社会システムの構築と実践が急務となっています。環境問題が内包する公共性は君たちの倫理観を、国境を超える多様な問題は君たちの国際性を否応なしに磨きます。様々なスケールで問題を洞察し、国際的な舞台で推進力を発揮できる人材の育成を本コースでは目指しています。
環境問題の解決へより直接的に貢献したい、関わる仕事に就きたいと希望している人に最適なコースです。環境問題の研究では、広い分野の先端技術と知識を高度に統合する必要があります。知的好奇心の旺盛な人、異分野横断研究を推進する行動力のある人を歓迎します。行政他の立場で公共のために働きたいと願っている人。国際的に活躍してみたいという夢を持っている人。最先端の科学を応用した新技術を開発したいという熱意のある人。異分野・異文化の人々と積極的に交わり、環境問題の解決に新しい道筋をつける意欲のある人。新しい社会の枠組みを提案したいという「大志」を抱いている人。きっと、我々のコースで良い出会いが待っています。 |
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※平成18年度には2012年ノーベル医学生理学賞受賞の山中伸弥教授が受賞している。
2012〜2019年度:全2件のうち、本コース2件。
2017〜2019年度:全8件のうち、本コース3件、東北大2件、東北学院大、京大、広島大 各1件。
平成29年度において、科学研究費助成事業※の321の研究分野の中で北大の新規採択件数(過去5年累計)が全国一位である研究分野は7つでしたが、この内2つは北大・環境工学コースに関連している土木環境システム と 環境技術・環境負荷低減 でした。このことより、北大・環境工学コースは日本でトップレベルの環境工学の研究グループであると解釈できます。
「水環境学会年会学生ポスター発表賞(ライオン賞)」
2016〜2018年度:全47件のうち、本コース8件、東北大6件、東大3件、東洋大3件。
「水環境学会年会優秀発表賞(クリタ賞)」
2016〜2018年度:全44件のうち、本コース8件、東大6件、東北大5件、山梨大4件。
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長野 克則 教授
空気・水・熱。それは、生きていくのに一瞬たりとも欠かせないもの。これら生活に密着したものが我々の研究対象です。空気・水・熱の源は大地、海洋、大気、太陽であり、学びや研究のスケールは地球規模まで広がります。これが、本コースの最大の特徴です。私もこのコースの出身ですが、「地球の受容量は無限ではない」 ことを意識すること、それが教えの根源です。 地球と人間が共に健康で気持ちよく生きるために必要なことを互いに考え、学び合いましょう。
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松藤 敏彦 教授
お医者さんは,人間の体の仕組みを詳しく学び,専門的技術を身につけて病気を治します。環境の病気(問題)とは,様々な物質が水,大気,土壌などを汚染し,生態系や人間に影響を与えることです。対象を知らなければ,医者にはなれません。本コースで物質の移動・反応などの現象や生態系・ヒトへの影響(環境のしくみ),環境の分析・測定やデータ解析方法(診断),さまざまな問題に対応する技術(予防と対策)を学んで,社会に貢献できる専門家になってほしいと思います。
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松井 佳彦 教授
大学と高校の違いは何でしょうか。いくつかあると思いますが、その中で最も大きな違いは、社会に近いことを学ぶことと思います。私は、リスク評価に基づいた水質基準策定の研究や、微粒子と分離膜を使った革新的水処理の技術開発を行っています。研究成果が、国の飲料水質基準の策定や、新しい浄水場の設計に応用され、実際の施設が人々の役に立っている現場をみることはとても嬉しいことです。その充実感を共有しませんか。
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