鈴木章先生から工学部の学生,若手研究者へ寄せられたメッセージ

工学は「実学」です。この実学を重んじるという伝統は,クラーク博士 以来の北海道大学の特徴の一つで,工学はまず「人の役に立つ」という ことが第一条件だと思います。

2010年のノーベル化学賞受賞につながった「鈴木-宮浦カップリング」 は,100%北海道大学工学部で行った研究です。誰もやっていない,我々 が見つけた反応が,実際の社会―例えば医薬,農薬,液晶,有機ELなど 様々な場面で役立っています。これが,私の思う「実学」,工学のあるべき 姿ではないかと思っています。

若いうちに,海外へ出て,文化の違いを理解し,議論する力を養うことは,国際社会で活躍するためにとても重要 なことです。切磋琢磨する中で,語学力だけではなく,生涯に亘る友を得ることにも繋がります。

昨今,「理科離れ」が進んでいるということを耳にしますが,日本のような資源のない国が生きるためには,付加 価値の高いものを作る新しい方法を見出し,それを世界中の人々に喜んで使ってもらうことが重要です。その ためにも,若い世代にサイエンスやテクノロジーをもっと理解し,世界へ向けてその可能性を広げてもらいたい と願っています。

講演「工学部学生に贈る言葉」(2011年1月17日),「えんじにあRing2011年4月号」インタビューより。

北大工学部鈴木章記念事業

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