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学生コラム

藤川 俊秀 研究・活動紹介

さまざまな技術の組み合わせ

材料科学専攻
移動現象研究室 
博士後期課程3年

藤川 俊秀 Toshihide Fujikawa

[PROFILE]
◎出身地/岡山県岡山市 
◎趣味/サーフィン、釣り 
◎ひとこと/何事にも真剣に、またいろいろなことに興味を持って行動してください。

海洋汚染

実験の様子
実験の様子
 海洋、湖沼などの閉鎖性水域では、外部との水の交換が行われにくく、人間の生活に伴い排出された汚染物質などが水域の底に堆積しています。したがってそこは、いわゆる環境の悪化した水域としてとらえられています。我が国では、金属類によって汚染された堆積物の処理・処分は緊急性が高いものに限られています。そのため特別な海域を除いては積極的には行われていません。海洋汚染の問題は、我々の食の問題につながり、日本の食文化や水産業を含む経済問題にも影響する恐れがあります。私は修士課程まで東海大学海洋学部で「海洋汚染」に着目して海底土、水質、海洋生物などの調査・分析を行い、その結果を用いて海底に堆積している土が本来有している重金属含有量の推定方法やその利用について検討してきました。現在では、それを基に汚染された海底土などを低コスト、省エネルギーで効率的に浄化する手法を研究しています。

円筒容器内の旋回現象

 円筒容器内の旋回現象は、容器内に所定量の水を入れておき、容器の底から水あるいは空気を噴出させることによって発生します。水もしくは空気を吹き込むだけですが、液体を均一に、かつ高効率に攪拌できます。このガス吹き込み攪拌は主に鉄鋼精錬プロセスで用いられていますが、近年では融雪、汚水、ダイオキシン処理などにも利用されつつあります。私は、底板のない円筒容器内で、微量のオゾンと旋回噴流とを組み合わせた方法を着想し、閉鎖性水域の底質、水質の汚染物質の除去法や有機物の分解法について研究しています。

 最後に、私は、できるだけ海岸掃除のボランティア活動や、行政、市民、研究機関との交流事業に参加しています。環境を良くするにはどうするべきか。皆さんは未来に生きる子供たちのために、環境問題に対して何か取り組んでいますか? 深く考えてください。そして行動してください。

楢崎 圭一 インターンシップ報告

タイで得た大きな収穫

環境循環システム専攻
岩盤力学研究室
修士課程2年

楢崎 圭一 Keiichi Narasaki

[PROFILE]
◎出身地/福岡県筑紫野市 
◎趣味/釣り、ジャズサックス 
◎ひとこと/私もまだまだですが、「充実していた」と胸を張って言えるような学生生活を送りましょう!

 私は修士課程1年の夏休みを利用して約3週間、タイの鉱山にインターンシップに行きました。その場所を選んだのは、日本では少なくなった大規模な鉱山開発の現場で、授業や研究で日頃学習していることがどのように生かされているのかを知りたいと思ったからです。
 4箇所ほど鉱山を見学しましたが、最も印象に残っているのがMae Moh(メーモー)炭鉱です。この炭鉱は面積が30km2以上あり、まずその大きさに驚きました。また、ここでは数多くの斜面崩壊が起こっており、問題となっていました。斜面崩壊が起きると、人的被害はもちろん、採掘の中止や復旧作業により経済的損失も多大なものになります。その対策の1つとして、コンピュータを使って斜面の挙動をシミュレーションするという方法が行われていました。私は研究で鉱山斜面の変形をシミュレーションしているので、自分の研究と似たものが実際に現場で生かされていることがわかり、今後の研究へのモチベーションが更に上がりました。
実験の様子
チュラロンコン大学にて学生の仲間と(筆者前列右)
 このインターンシップにはタイのチュラロンコン大学の学生も参加しており、彼らと共に学び、また、寝食を共にした経験は非常に貴重なものでした。私は英語が得意ではなかったので、言葉などで苦労しましたが、今でもメールや電話で連絡を取り合っています。異国の地に友人ができたことも大きな収穫です。
 私はこのインターンシップを通じて、海外の文化や歴史はもちろん、日頃意識していない日本についても発見や再認識することが多くあり、視野が広がったと感じています。皆さんも身近にいる留学生と気軽にコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか? いろいろな発見ができると思います。

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