科目の説明(高校の授業との関わり)

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科目の説明(高校の授業との関わり)

環境工学コースで開講している科目の、高校の授業との関わりです。(ただいま更新中!)

  • 分析化学

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    高校の科目:化学、酸化と還元、ダニエル電池
    亜鉛Zn板を硫酸亜鉛ZnSO4の薄い水溶液に浸したものと、銅Cu板を硫酸銅(Ⅱ)CuSO4の濃い水溶液に浸したものを組み合わせた電池。
    ・イオン化傾向の大きい金属板が溶ける。亜鉛Znと銅Cuでは、イオン化傾向は亜鉛Znの方が大きい。したがって、亜鉛Zn板が溶け出す。
    ・このとき、亜鉛Znが酸化されて亜鉛イオンZn2+になり電子を放出する。
    ・発生した電子がもう片方の金属板の方へ流れる。
    ・電子が通過する、すなわち電流が発生する。
    ・電池とは、このように自発的に電流や電圧(起電力)が発生する装置である。

     
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    環境工学への応用:pHメーターやイオンセンサー
    ・Cu板を比較電極(電位が変わらない電極)に変更。
    ・Zn板をガラス薄膜が先端についたガラス電極に変更。
    ・ガラス薄膜には、これに接した両液のpHの差に比例した起電力が発生。
    ・電圧計で起電力を測定することによりpHを測定できる。

    ・ガラス薄膜をNa+イオンのみを通す薄膜、Ca2+イオンのみを通す薄膜、Pb2+イオンのみを通す薄膜に変更すれば、Na+イオンセンサー、Ca2+イオンセンサー、Pb2+イオンセンサーを作製できる。

    ・水道水、下水、工場排水、河川水、湖沼水、海水中のpHや各種イオン濃度はこれらセンサーでモニタリングされている。

  • 環境生理学

    高校の科目:生物、保健体育、家庭科等
    生物
      ・生物とエネルギー(呼吸・代謝)
      ・生物の環境応答(受容器・効果器)
      ・人類の進化、遺伝
     
    保健体育
      ・環境と健康(環境衛生)
      ・労働と健康(労働災害)
      ・現代社会と健康(生活習慣病)
      ・運動と体温、熱中症
    科学と人間生活
      ・人間生活の中の科学(光、熱)
      ・自然災害と人間生活
      ・科学技術と人間生活
     
    家庭科
      ・健康と生活(介護、福祉)
      ・住生活と住空間
      ・衣服(デザインと機能)
      ・公衆衛生(生活環境保全、感染症)
    環境工学への応用:科学技術による生活環境改善
    温度などの身近な環境における人体の生理応答健康影響を学び、生活環境や労働環境を改善する技術開発とその検証につなげます。
     
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    ・屋内環境滞在と不活動による体温調節機能の減弱
    ・体格と冷え性の関係
    ・機能性衣服、ウェアラブルデバイス
    ・暑がり寒がりの個人差に応じたパーソナル空調開発

      (最近の課題)
    リモートワークスペースの開発と作業パフォーマンス評価
    医療従事者の感染症防護具着用による暑熱負担と熱中症
    生活習慣の変容と光曝露による生体リズム、睡眠への影響

  • 分離工学

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    どんなことを学ぶのか?
    水をきれいにする装置では「沈殿」や「吸着」など、身近にあるけれども、皆さんは何となくしか分かっていないような現象がフル活用されています!
    「沈殿」や「吸着」をできるだけ効率よく利用するために、これらの現象をモデル化・数式化します!一つの水処理装置をモデル化するのに、いろいろな分野の知識が必要になります。
    中学・高校で学ぶ数学や理科が、実社会と密接に関連する水処理施設の設計や運転に役立つことが分かり、勉強の意義を実感できます。
    高校での勉強の何が役に立つのか?
    皆さんが子供の時から親しんでいる「沈殿」現象。現代の水処理でも、「沈殿池」としてとても重要な役割を果たしています。「沈殿池」を例にあげると、高校の勉強と密接に関連する事項としては
      ・運動方程式(物理)
      ・エネルギー保存則(物理)
      ・微分方程式の解法(数学)
      ・水の物性(化学)
    などがあげられます。「沈殿池」をさらに効率的に使うための「凝集処理」の勉強では、
      ・無機化学(化学)
      ・酸-塩基平衡、溶解度積(化学)
      ・数列・級数(数学)
    などの専門知識が必要になります。高校までの勉強をしっかりとしておくと、「ここで役に立つのか!」と実感できることが多い専門科目です。

パンフレット
 
パンフレット
ニュース
  • 本コースへの寄附のお願い
    本コースでは、「衛生工学・環境工学教育基金」を立ち上げました。
    新入試制度(フロンティア入試タイプII)により環境工学コースに入学した学生への奨学金給付、および学部教育用設備の更新や博士後期課程に在籍する学生への経済的支援などに有効に活用させていただきます。
  • 2024.1.8更新
    北島正章准教授(水質変換工学研究室)が、新型コロナウイルスの下水調査に関して、複数のテレビ番組、新聞等に登場しています。
  • 2023.07.28
    石井一英教授(循環共生システム研究室)が、株式会社クボタ様作成の『2050年未来会議「食料・水・環境」を本気で考える』(Newspicksのネット番組)に出演しました。
  • 2023.07.27
    北島正章准教授(水質変換工学研究室)らの研究グループが、下水中の新型コロナウイルス濃度が医療機関における感染者数の指標になることを証明し、本研究論文についてプレスリリースを行いました。
  • 2023.04.13
    石井一英教授(循環共生システム研究室)が、自然エネルギー財団のフォーラム「自然エネルギーと北海道・日本の未来:G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合に向けて」に出演しました。
  • ニュース一覧

    受賞
  • 2024.03.07
    阿久戸太陽君、安藤大将君、竹内智香さん、福士萌笑さん、山口耕平君(環境リスク工学研究室)が、水環境学会年会にてクリタ賞(阿久戸君、安藤君、竹内さん)、ライオン賞(福士さん、山口君)を受賞しました。
  • 2024.03.07
    髙井麻帆さん(水環境保全工学研究室)が、水環境学会年会にてクリタ賞を受賞しました。
  • 2024.03.07
    佐野航士君(水再生工学研究室)が、水環境学会年会にてクリタ賞を受賞しました。
  • 2024.03.07
    田村知暁君(水質変換工学研究室)が、水環境学会年会にてライオン賞を受賞しました。
  • 受賞一覧

    衛生工学・環境工学教育基金
     
    衛生工学シンポジウム