※学年は2022年6月当時のもの
博士課程の生活は学部や修士と異なり研究中心の生活になるため、自分の研究分野に関する勉強や実験、論文執筆などに専念することができます。研究では学部で学んだことと全く関わりのないことを勉強することも多々あり大変ですが、新しい知識を吸収することや目標に向けて自分なりに仮説を立てて検証するというのは面白いです。
脱炭素社会の実現に向けて二酸化炭素の排出抑制だけではなく、回収と再資源化が重要です。光触媒は太陽光エネルギーにより水から還元力(H+・e-)を作ることができます。また、微生物は還元力を用いて二酸化炭素を有用な物質に変換できます。これらを組み合わせることで、二酸化炭素と水、太陽光から有価物を合成する二酸化炭素リサイクルシステムを構築できます。私はこのシステム構築を目標に日々研究しています。
特に生物に関する授業が活かされていると思います。高校では物理と化学選択だったため、微生物に関する知識は全くありませんでしたが、環境毒性学や微生物工学で基礎を学ぶことができました。また環境統計学でデータの取扱いや解釈に必要な基礎的な知識を得たと思います。
修士1年生の時にCEEDの海外インターンシップ制度で1か月間シンガポールにある日本企業に受け入れていただきました。周りにはほぼ外国人しかいませんでしたが、つたない英語でコミュニケーションを取りながらプロジェクトに関わらせていただいたのはとても良い経験になりました。
幸運なことに高校生の時にドイツに行き自治体の環境政策や企業の環境保全や気候変動に対する取り組みを見学する機会を得ました。見学を通して熱心に環境問題に取り組む姿勢に触れ、環境問題に興味を持つようになり、環境保全やクリーンエネルギーに関わる研究をしたいと考えていました。北大の環境工学コースは最適なコースだと思い、入学当初から進もうと考えていました。
環境と一言で言っても対象としている分野は広いです。環境工学コースは水環境、廃棄物、エネルギー、室内環境、大気など様々な分野を勉強した後に研究に取り組むことができます。幅広い知識を得てから自分の希望する研究分野を選択できることが大きな魅力の一つだと思います。
学部4年生と修士課程で取り組んできた研究をもっと良いものにしたいと考えて進学しました。大学院修了後も持続可能な社会の実現に貢献することを目標に努力していきたいと考えています。
昨今はSDGsやESG投資などが話題になっており、環境工学は今後より一層重要になる分野だと思います。環境工学コースは環境問題に関心のある皆さんが学ぶのに最適なコースです。ぜひ一緒に学び環境問題に取り組みましょう。
本コースでは、「衛生工学・環境工学教育基金」を立ち上げました。
新入試制度(フロンティア入試タイプII)により環境工学コースに入学した学生への奨学金給付、および学部教育用設備の更新や博士後期課程に在籍する学生への経済的支援などに有効に活用させていただきます。
北島正章准教授(水質変換工学研究室)が、新型コロナウイルスの下水調査に関して、複数のテレビ番組、新聞等に登場しています。
石井一英教授(循環共生システム研究室)が、株式会社クボタ様作成の『2050年未来会議「食料・水・環境」を本気で考える』(Newspicksのネット番組)に出演しました。
北島正章准教授(水質変換工学研究室)らの研究グループが、下水中の新型コロナウイルス濃度が医療機関における感染者数の指標になることを証明し、本研究論文についてプレスリリースを行いました。
石井一英教授(循環共生システム研究室)が、自然エネルギー財団のフォーラム「自然エネルギーと北海道・日本の未来:G7札幌気候・エネルギー・環境大臣会合に向けて」に出演しました。
石井一英教授(循環共生システム研究室)が、全学教育科目に係る授業アンケートにおける エクセレント・ティーチャーズに選出されました。
中屋佑紀助教(水環境保全工学研究室)が、全学教育科目に係る授業アンケートにおける エクセレント・ティーチャーズに選出されました。
松尾 稜介君(水質変換工学研究室)が、Asian Symposium of Microbial EcologyにてYoung Scientist Awardを受賞しました。
Uthpala Kaushalya君(水環境保全工学研究室)が、The Water and Environment Technology ConferenceにてExcellent Presentation Awardを受賞しました。