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あぐり大学「森はすべての源」が開催されました

▲除草作業に関する講義を熱心に聴く参加者

2012年に北海道大学農学部と北海道新聞社編集局が連携協力協定を結び、同年10月から北海道新聞に「あぐり博士と考える食と農」という記事が46回にわたって掲載されました。この内容を子供たちに実践的に伝えるため、頭と体を使って親子で「食と農」を学んでもらおうと企画されたのが「あぐり大学」です。2014年6月に第1回を迎え、農学部と北海道新聞社が企画・実施してきましたが、昨年度に工農連携プロジェクトが発足したのをきっかけに、工学部があぐり大学に協力することになりました。

その最初の試みとして、7月8日(土)に通算25回目、今年度2回目のあぐり大学を「森はすべての源」というタイトルで、農学研究院基盤研究部門澁谷正人准教授の協力の下、工学部において開催しました。今回のあぐり大学には、24組51名の受講生にご参加いただき、大盛況のうちに終了することができました。

今回の内容は、木と森と林業、そしてそれらとロボットの関わりについて聞いて、見て、触って、考えるという問題設定で実施しました。森を健康に保つには森林管理が必要であり、大きな手間がかかります。その手間をできるだけ小さくし、効率良く森の維持管理を行うために作業の各段階において機械化が進んでいますが、下草刈りを機械化する研究はなかなか進んでいません。そこで、森と樹木について学ぶとともに、小型ロボットによる画像認識システムの実演、見学を行うことにより、研究の面白さと難しさを体験してもらいました。

実際の運営には、工学部・農学部から計14名の学生がボランティアとして参加し、子供たちが多数参加するので、安全面に気をつけ、細かいところまで目を配ってもらうことにより円滑に運営できました。また、子供たちを飽きさせないよう、講義だけでなくゲームやクイズを含めてプログラムを作り込むプロセスも大変参考になりました。

あぐり大学実施後は、教員・学生を含めて懇親会を行いましたが、工学部と農学部が交流を行ったことにより、教員・学生ともに様々な経験を得ることができました。

なお、次回以降のあぐり大学は、下記のとおり開催予定でおります。皆様のご参加をお待ちしております。

日程タイトル場所
平成29年11月18日(土) リンゴ博士になろう! 北海道大学農学部
平成30年 1月20日(土) イネがご飯になるまで ホクレンパールライス工場
平成30年 3月10日(土) 北海道の牛乳とバター 雪印メグミルク札幌工場
●対象/
小学4年生~中学3年生の子供とその親
●定員/
25組50名程度(1組あたり大人1名子供2名まで)
●参加料/
1組2,000円(本年度初めて受講する場合。2回目以降の参加は1,000円)
●お申込先/
agri_uni@agr.hokudai.ac.jp(あぐり大学事務局(北海道大学農学・食資源学事務部庶務担当))

※お申込メールには、①参加希望日(複数申し込み可) ②参加する大人と子供の氏名、ふりがな、学年(年齢) ③郵便番号、住所 ④メールアドレス ⑤携帯電話番号を明記してください。

▲実際の樹木を手に取りながら樹種の見分け方について学ぶ参加者 ▲デモンストレーションを行った除草ロボット

詳細URL:https://www.agr.hokudai.ac.jp/event/1714
(工学研究院人間機械システムデザイン部門准教授 江丸 貴紀)

Report

北大が世界をリードする二相流研究で
日米二相流専門家会議を開催しました

液体と気体が混ざって流れる時、予測不可能な様々な現象が発生します。ある場合では、その特異な流動機能を活用して新技術が提案され、またある場合では、流れが暴走し重大事故が生じます。このような流れを二相流と呼びます。二相流は、流体力学の中でも最高位にある難題で、世界で何万人という技術者が、その制御に日夜、悪戦苦闘しています。

その最中、6月22日(木)~24日(土)に、日米の二相流のエキスパートが北大に集合し、日米二相流専門家会議が開催されました。北大工学研究院がリードする原子力安全技術(森治嗣特任教授、三輪修一郎助教)、船舶海洋工学(筆者、朴炫珍助教)及び高速界面物理(渡部正夫教授、小林一道准教授)の分野での二相流の最新研究が、世界に知られているためです。学生達も、普段の英語講義で英語に慣れているため、日米交流を力強くサポートしてくれました。

次回の会議は、2019年にミシガン大学(アメリカ)で開催されることが決定しました。日本全国の研究機関のまとめ役として、北大から多数の研究者が渡米する計画です。

(工学研究院エネルギー環境システム部門教授 村井 祐一)

▲工学研究院噴水前での集合写真
Report

平成29年度 工学部 オープンキャンパスを開催

▲先輩とたくさん話ができました ▲そろばん道路はなぜできるのか

8月6日(日)と7日(月)の2日間にわたって、工学部オープンキャンパスを開催しました。これは、工学部の紹介を通して工学におけるものづくりの面白さと魅力を身近に感じてもらい、工学の世界を志す高校生が増えることを期待して実施しているものです。「体験講義」「先輩と話そう-研究パネル紹介-」「学科紹介」「研究室体験(26研究室)」「研究施設探訪(6施設)」「工学部進学相談会」「AO入試説明会」「保護者のための工学部案内」を企画し、2日間で1455名(うち道外559名)の高校生や保護者・一般の方々にご参加いただきました。

オープンキャンパスでは、まさに工学部の現状に関するリアルな情報がたくさん得られます。研究室体験や研究施設探訪では、研究のディープな世界に足を踏み入れ、その面白さを体験できます。北大工学部が気になる皆さん、オープンキャンパスは毎年この時期に開催しています。会場でお会いできることを楽しみにしております。