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学生コラム

佐藤 昌宏 研究・活動紹介

環境に安全な社会を目指して

環境循環システム専攻
廃棄物処分工学研究室
博士後期課程2年

佐藤 昌宏 Masahiro Sato

[PROFILE]
◎出身地/山形県三川町
◎趣味/スノーボード
◎ひとこと/研究を通して、課題に取り組むプロセスを学んでいます。研究の成果が社会貢献につながればと思います。

分解実験の様子
▲分解実験の様子
 日常出るゴミは焼却や破砕施設で中間処理され、処理で出る“残渣(ざんさ)”は最終処分場で埋立処分されます。これら一連の処理は、都市を衛生的に保つこと、ゴミによる環境汚染を未然に防ぐ役割を担っています。埋立地では、ゴミから重金属や有機物が溶け出し、汚染された水(浸出水)が出ます。浸出水は周辺環境の汚染を回避するため集めて処理されますが、処理はコストがかかるので、いつかはやめなければなりません。そのため、"いつまで汚染された浸出水が出るのか"を知ることが重要な課題となっています。
 私の研究ターゲットである焼却灰
▲焼却灰
多環芳香族炭化水素(PAHs)は、構造によって数種類存在し、発がん性や遺伝毒性の疑われている物質です。PAHsは不完全燃焼過程で発生し、焼却灰に含まれています。従って主に焼却灰を介して埋立地に持ち込まれると考えられるPAHsが埋立地において、いつまで放出されるかを知るためには、PAHsの固液分配や分解を把握する必要があります。私はこれらの現象を把握、モデル化し、数値シミュレーションによって長期的な放出の予測に取り組んでいます。予測することで、より環境に安全な廃棄物管理ができると考えています。

渡村 友昭 インターンシップ報告

英語で研究!毎日が本気の6週間

エネルギー環境システム専攻
流動場システム工学研究室
修士課程1年

渡村 友昭 Tomoaki Watamura

[PROFILE]
◎出身地/神奈川県川崎市
◎趣味/旅行、写真
◎ひとこと/○○をやってやる!と強く 思うことが大切です。

マンチェスター大学Tom Mullin先生(左)との写真
▲マンチェスター大学Tom Mullin先生(左)との写真
黒板の字PRLはPhysical Review Letter(学術雑誌名)の略
いつか一緒に論文を投稿しようという約束の写真
 私は修士1年の夏に6週間のインターンシップで英国マンチェスターへ行ってきました。研修内容はマイクロバブルの運動に関する実験で、マンチェスター大学の理学部にある流体力学の研究室にて実施されました。工学分野において気泡の利用とそのための研究は盛んであり、僅かな添加量で大きな効果を引き出すことができるマイクロバブルは現在大きな注目を集めています。マンチェスター大学の先生が過去に気泡の不思議な運動を観察しており、この現象の解明のための基礎実験を行いました。
 イギリスの大学は7月から9月まで夏休みなので、授業がない先生は私の実験結果をよくみてくれて、一日に何度も"any progress ?(結果は出たか?)"と声をかけてくれました。私は英語が得意ではないため、自分が何をしてどの様な結果を得たかを伝えることに幾度も骨を折りました。毎日毎日結果を出し続け、その結果を先生と議論して次にやることを決める。もちろん全て英語です。常に何事に対しても本気で取り組むことで、英語が満足ではないにも関わらず無事に終えることができました。滅多に学生を褒めない怖い先生ですが、研修の最終日に先生は私の結果に喜び別れを惜しんでくれました。
 今回の経験は、これまで大学の講義で学んだことや研究で培ったスキルを確認でき、今後の自分を考える素晴らしい機会でした。

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