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学生コラム

余川 雅彦 研究・活動紹介

社会が求める『クリエイティブな博士』になりたい

北方圏環境政策工学専攻
社会基盤計画学研究室
博士後期課程3年

余川 雅彦 Masahiko Yokawa

[PROFILE]
◎出身地/富山県氷見市 
◎趣味/写真(二科展入選が目標) 
◎ひとこと/大学とは「自ら学び、思い、律する」人生を歩む所だと思います。


研究室の様子
研究室の様子

持続可能な社会づくりのお手伝い

 「持続可能な社会」という言葉を聞いたことはありますか? 私はまさに持続可能な社会を形成していくための、エコロジカル・フットプリント指標に関する研究を行っています。この指標では、全ての消費(1次・2次・3次産業)を面積に置き換えることができるので、総合的な評価が可能なのです。さらに、ある地域における実際の面積とエコロジカル・フットプリントの値を比較することによって、その地域がどれだけ環境容量を超えているのかを把握することもできます。つまり、住民達が一定の環境容量を超えているという危機感を持つこともできるのです。通帳の金額を見て一喜一憂するような感覚の指標にできれば、と思っています。

各地方別で算出されたエコロジカル・フットプリント
各地方別で算出されたエコロジカル・フットプリント
(北海道のみが持続可能な地域となっていることがわかる)

アイデアはいたる所に転がっている

 この研究には高度な行列式を用います。もちろん、手計算だと一生かかっても解けません。しかし、まさか高校での数学C(線型代数学)の概念がここで役に立つとは思ってもいませんでした。このアイデア、実は研究室で浮かんだものではないのです。どこかというと、「街」です。アイデアがなかなか浮かばない時には街の中をぶらぶらと歩くようにしています。そうすると、なぜか机では浮かばないようなおもしろい考えが浮かんでくるのです。どうやら、アイデアは街の中のいたる所に転がっているみたいです。西田幾多郎(哲学者)でいうところの「哲学の道」は、私の場合は「札幌の街」なのかもしれません。

ある一定の人口あるいは経済活動を維持するための資源消費量を生み出す自然界の生産力、および廃棄物処理に必要とされる自然界の処理吸収能力を算定し、生産可能な土地面積に置き換えて表現する計算ツール。例えば、米1トン分のエコロジカル・フットプリントは、その生産に要した作付面積である。

菅原 桂子 インターンシップ報告

カナダに行ってわかりました

機械宇宙工学専攻
先端流体力学研究室
修士課程2年

菅原 桂子 Keiko Sugawara

[PROFILE]
◎出身地/北海道札幌市 
◎趣味/星空観察 
◎ひとこと/英語を話せるっていいことです。そう思って楽しんで勉強してください。

 修士1年生の夏に2ヶ月間、カナダ・アルバータ大学にインターンシップに行きました。研修では、3次元での設計図の作成や実験装置の設置などを経験しました。今回は私がカナダで暮らして感じたことを紹介します。
 何よりもまず、英語を話せるのはいい!!!と思いました。カナダには世界中から人々が集まっていますが、英語という共通言語さえあれば、その誰とでも話せるからです。 研修先の研究室の先生と学生
研修先の研究室の先生と学生
日本では外国人に対する特別の意識があり、また意思疎通の難しさから、それだけで壁があるようにさえ思えましたが、カナダではそれがありませんでした。考えてみれば、私も含めて外国人ばかりですから。私にはそれがとても新鮮で、素敵なことだと感じられました。
 しかしその反面、自分の力不足も痛感しました。それは英語のスキル以上に、会話の基本となる力を身につけなければならないということです。ディスカッションをしても話に入っていけず、あまり話さない人と思われていたようです。豊富な話題についてしっかりと自分の考えを持ち、興味を持って質問できるような、人間的な深みをもっと増やしたいと思いました。帰国してからは、興味を持った本や新聞を積極的に読んでいます。今まで知らなかったことが理解できるようになり、少しずつ人間としての深みが増してきているのかなと思っています。
 カナダには研修のために行きましたが、それ以上に自分について考え直すことができたすばらしい体験でした。もちろん、英語力もUPしました。お勧めです! ぜひ皆さんも挑戦してください!

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