特集 03
試行錯誤のその先に Beyond the Trial-and-Error

[電気化学×表面処理]の魔法のようなプロセスに魅せられて
材料科学専攻 エコプロセス工学研究室
2023年3月博士後期課程 修了
応用化学部門 界面電子化学研究室
助教
岩井 愛
[PROFILE]
- 出身高校
- 群馬県立中央中等教育学校
- 研究分野
- 電気化学、材料表面科学
- 研究テーマ
- アルミニウムのアノード酸化によるポーラスアルミナのナノ構造制御
- Laboratory HP
- (エコプロセス工学研究室)
「表面」って面白い !
ただのアルミニウムは、銀白色です。ところが、アルミニウムの表面にナノスケール(ナノメートル=10億分の1メートル)の規則的な構造を形成すると(図1上)、その表面は虹色に輝きます(図1下)。こんなに小さな構造をどうやってつくるのか?その答えは、電気化学です!電気化学によって材料表面の構造を制御することにより、材料の見た目を変化させたり、錆びにくくしたり、機能を与えたりすることができます。[電気化学×表面処理]、この魔法のようなプロセスに心惹かれて研究を続けています。
研究は宝探しの旅
「研究」は、明確な答えが用意されている「試験のための勉強」とは大きく異なるものです。答えにたどり着けないことも、予想通りにならないことも多々あります。どのような実験をすれば答えに近づけるのか、先生方や研究室のメンバーと一緒に考え、実際に手を動かして試行錯誤を繰り返し……。答えを探す道のりの中にあるキラキラしたものを集めていく、そのプロセスこそが、私の思う研究の楽しさです。
