No.431
2023年04月号
工学を学ぼう
工学は、数学、化学、物理学という自然科学を司る基本法則に基づき、新たな科学技術を創出し、
我々の文明をより快適に、より豊かにするための学問分野であり、
工学を学ぶ者は工学を通じて得た成果を社会に還元し、文明を発展、持続させることを使命としています。
しかしながら、気候変動や環境変化、資源の枯渇化や安全・安心を支える社会基盤の重要性を度々目にすることで、
当たり前だと考えている価値観や概念も容易に変化し、
享受すべき喜びや幸せを簡単に失うことがあることを誰しもが感じています。
それ故に、科学的根拠や基礎研究に基づき真理を探究し、革新的な技術や製品を創造することに加えて、
人々の笑顔や社会の安定、地球環境の持続可能な発展に寄与することは、
工学を学ぶ者にとって最大の幸福の一つであると言えます。
今号では、宇宙や地球規模の問題、日常空間や生活環境の課題、
目には見えない材料科学技術に取り組む若手工学者達から、「工学を学ぼう」と題して、
現在に至る経緯や専門分野の研究内容について寄稿して貰いました。
ご一読頂き、工学の価値や面白さ、工学を学ぶ者の熱意を感じて頂ければ幸いです。
コーディネーター
橋本 勝文(土木工学部門 准教授)