特集・研究紹介

工学研究院・工学院の
先駆的な技術を発信します。

No.431 2023年04月号

工学を学ぼう

特集 04

プラズマで自然界の模様形成の謎に迫る! Studying the mysteries of pattern formations in nature using Plasma!

苦労して取ったデータだから新発見の喜びも格別です !

量子理工学専攻 プラズマ環境プロセス研究室
博士後期課程1年
宮崎 俊明

[PROFILE]

出身高校
青森県立弘前高等学校
研究分野
プラズマ科学
研究テーマ
大気圧直流グロー放電による自己組織化した発光模様の形成メカニズム解明

無限の可能性を持つプラズマ

幅広い分野が学べる機械知能工学科に入り、修士課程から量子理工学専攻に進学しました。授業が面白くてプラズマを専門に選びましたが、実は研究室に入るまでは「プラズマって何だ?」というレベルでした。プラズマはスマホやパソコン等に使われている半導体の製造に必要不可欠で、医療や農業、将来的には核融合発電も期待される夢のある分野です。視覚的にも光ってキレイなので実験中も楽しめます。

自然界の模様解明に挑戦

自然界には動物の模様や雪の結晶など多彩な模様があふれていますが、同様の模様がプラズマを使っても作れます。僕の研究は、そのプラズマで作る模様から自然界の模様全般のメカニズムの解明を目指すというものです。実験ではレーザーを使ってプラズマを診断しますが、失敗やうまく進まないことも多く、その度に試行錯誤して成功を目指します。自分の手で苦労して取ったデータから新しい発見があると、大きな達成感が得られます。

図1 プラズマとプラズマが作る様々な模様の写真 Figure 1 : Photographs of plasma and various patterns generated by plasma