特集 10
半導体と研究と私 Semiconductor, Research and I
修了までに自作サンプルで半導体物性の変化を観測したい
応用物理学専攻 極限量子光学研究室
修士課程2年
鳥井 純平
ミステリアスな半導体
半導体は個人のスマホ・家電から変電所・通信局まで広く活躍する物質です。一方で、未解明で不思議な物理的性質を示す物質でもあり、私はそんな半導体を使ったモノづくりをしたくて本研究室に所属しました。今は半導体サンプルにデバイスで応力をかけ、半導体中の電子の性質を変化させる研究をしています。生じた課題を自分でよく考え、研究室のメンバーと議論し、解決を図る姿勢を大切にしています。
物性が条件次第で変わる
半導体の魅力はその種類・構造、応力・温度などの条件や光・電磁場との相互作用によって観たい物性を広く・大きく変えられるところにあると思います。私の研究では、発光やスピンの変化を観測するため、主にサンプルの構造とそれに応力を与えるデバイスに工夫をしています。特に、大学にある先端装置を使ってウェーハの状態に微細加工を施し、nmスケールの柱構造の半導体サンプルを作るところに、最も面白みを感じています。