特集・研究紹介

工学研究院・工学院の
先駆的な技術を発信します。

No.431 2023年04月号

工学を学ぼう

特集 02

無駄なことは何もない All is fish that comes to the net

地球科学や人工知能を駆使して実現するスマートマイニング

共同資源工学専攻 資源マネージメント研究室
修士課程2年
塩野入 貴也

[PROFILE]

出身高校
千葉県立国府台高等学校
研究分野
鉱山情報学
研究テーマ
モバイル端末と遅延耐性ネットワークを用いた地下坑内作業者ヘルスモニタリングシステムの開発

複合分野である鉱山工学

今、日本国内ではあまり名前を聞かない鉱山工学という分野。一見地下から鉱石を採るだけの単純なものに感じますが、実際の鉱山操業フローを俯瞰すると工学はもちろん地球科学や経済学、環境学など様々な知識が必要になることがわかります。学ぶことは多いですが学んで無駄になることは何もなく、元々様々なことに興味がありすぎて進路選択に悩んでいた私には、この上なく魅力的な選択肢でした。

チームで取り組む研究活動

私の所属する研究室では鉱山操業における鉱床の低品位化や技術者不足などの問題解決を目指し、従来の鉱山工学に人工知能やICTなどの情報工学を融合した「スマートマイニング」の実現をメインテーマとして研究しています。資源コースで研究室配属後に情報工学を扱うことは日々困難の連続ですが、研究室のゼミはもちろん、他大学や企業様との交流などヒューマンリソースを最大限生かしながら、チームの皆で研究活動に向き合っています。

図1 オーストラリアにおける鉱山フィールドワーク(筆者は左から2番目) Figure 1 : Fieldwork at Australian Mine
図2 360°VRシアターにおける鉱山VR Figure 2 : Mining VR in 360°VR Theater at Hokkaido University