特集 01
衛生・環境工学でいのちを守る Saving Lives through Environmental Engineering

「水の惑星」の貴重な淡水を真空紫外線で安全な飲み水に!
環境創生工学専攻 環境リスク工学研究室
修士課程2年
阿久戸 太陽
多岐にわたる衛生・環境工学
衛生・環境工学の対象は、上下水道、水環境、建物や住宅の空調・エネルギー、廃棄物、大気、騒音および環境アセスメントなど多岐にわたります。環境工学コースではこれらの環境問題領域を横断的かつ体系的に学ぶことができます。高専から編入した私はこれらの環境工学を学ぶ中で、生きていく上で欠かせない「飲み水」に強い関心を持ちました。
80億人のいのちの水
「水の惑星」とも呼ばれる地球には14億km3もの水が存在しているといわれています。しかし、このうち97.5%は海水で、私たちが利用できるのは残り2.5%の淡水であり、しかも氷雪や深層の地下水などを除いた実際に取水して利用できる水はわずか0.01%ほどです。このわずかな淡水でさえ、工場や生活排水に含まれる有害物質によって汚染されています。私は現在、このような汚染された水を一般的な紫外線よりもさらに波長の短い真空紫外線で処理し、真に安全な飲み水を造る研究を行っています。

