特集・研究紹介

工学研究院・工学院の
先駆的な技術を発信します。

No.425 2021年04月号

工学を学ぼう

特集 09

生活環境に密接した研究開発 Research and development closely related to human living environment

自分の研究成果でテレワーク時代を快適に

空間性能システム専攻 環境人間工学研究室
修士課程1年
北 樹乃

[PROFILE]

出身高校
富山県立高岡高等学校
研究分野
環境設計のための応用人間科学
研究テーマ
個室型ブースにおける覚醒度の維持と作業効率向上のためのパーソナル空調の評価

卓上パーソナル空調を研究

環境工学コースでは私たちの生活に密接した衛生環境について幅広く学びます。その中で現在、環境人間工学研究室にいる私は個室型ブースにおける卓上のパーソナル空調について企業とともに研究しています。主に、空調による覚醒度や作業能力について、様々な生体計測に基づいて評価しています。眠気が生じやすい狭い空間の中で、集中力を維持して生産性を高めるために、個人専用の空調機器使用が効果的ではないかと考えています。

自信を育む企業との共同研究

企業との共同研究には緊張感も伴いますが、それ以上に期待もあり、社会人を交えた打ち合わせで自分の意見をはっきりと発言する経験が、私の自信になりました。空調の使用状況は個人差が大きく解析が難しい面もありますが、この研究は今の時代に求められているテレワークに適した空間づくりに利用価値が高く、近い未来、実際のオフィスに設置される可能性を思うとやりがいも大きいです。

図1 個室ブースでの人対象実験の風景 Figure 1 : Scene of human experiment in a personal office booth