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積雪環境に対応した
新しい自動走行技術の開発に向けて

自動運転技術は、政府が2020年の実用化を発表するなど最近話題になっていますが、その実現には克服すべき課題が数多くあります。その一つが積雪環境における自動走行です。雪に覆われて白線も見えず、路面状況が時々刻々と変化する雪道は人間でも神経を使います。このような過酷な環境における自動運転を実現するために、北海道内外の企業、そして北海道大学からなるプロジェクトが発足に向けて動き出しました。

その活動の一環として、5月16日(火)、17日(水)に北海道大学第一農場にて自動走行車両のテスト走行を実施しました。積雪環境に見立てた約50m四方のコースを、ヤマハ発動機株式会社が開発した自動走行車両が安全に留意した時速20kmほどの速度で周回し、経路上に雪塊に見立てた障害物を設置すると自律的にそれを避けるという内容でした。2日間にわたるテスト走行は盛況に実施され、約100人の方が試乗・見学に参加されました。また、高橋はるみ北海道知事も現場を訪れ、テレビ局関係者に囲まれながら自動運転を体験されました。知事からは「世界的な自動運転技術の向上に、北海道が実験フィールドとしていかに貢献できるか考えていきたい。」という我々のプロジェクトを後押しするコメントをいただきました。

(工学研究院人間機械システムデザイン部門准教授 江丸 貴紀)

[参画予定組織]
アイシン・コムクルーズ株式会社
アーク・システム・ソリューションズ株式会社
株式会社アトリエ
株式会社エィ・ダブリュ・ソフトウェア
株式会社ヴィッツ
ヤマハ発動機株式会社
北海道大学

▲車両上部に搭載されたセンサー:GPSアンテナ(左)と3次元測距センサLIDAR(右)
▲江丸准教授と自動運転システムを
 搭載した実験車両
▲自動運転を体験する高橋はるみ北海道知事
Information

北海道大学大学院工学研究院公開講座
「“かたち”に秘められた力」のご案内

私たちの身近に存在する様々な現象は、ミクロな領域、マクロな領域など立場を変えて眺めてみると様々な異なった面白い側面を見せてくれることがあります。この講座では、物質などを詳細に調べたり、あるいは高度に制御することで新たな工学的価値を生み出したりするための最先端の技術をわかりやすく解説します。皆様のご来場をお待ちしております。

(工学部応用理工系学科長 折原 宏)


●日  時/平成29年10月25日(水)~11月22日(水) 毎週水曜日18:15~19:45
●場  所/北海道大学工学部 B11講義室(B棟1F)
●対  象/一般市民
●受 講 料/3,000円(全5回) ※特定の講義のみの受講は1回1,500円
●受付期間/平成29年9月22日(金)~10月23日(月)
●お申込先/工学系事務部教務課(学生支援担当)
      TEL:011-706-6707 FAX:011-706-6141
      E-mail:k-gaksei@eng.hokudai.ac.jp
      http://www.eng.hokudai.ac.jp/graduate/top/news/

第1回/耐酸化と高温強度を両立させた究極の分散強化合金
    ─原子力発電の安全を目指して─ (鵜飼 重治特任教授)
第2回/もっと高い温度へ ─超高温用金属基材料の追求(三浦 誠司教授)
第3回/高分子の「かたち」に秘めた可能性(山本 拓矢准教授)
第4回/結晶と分子のかたち(猪熊 泰英准教授)
第5回/光の織り成す様々な世界(山根 啓作准教授)


▲先端高温材料工学研究室(鵜飼 重治特任教授)

▲強度システム設計研究室(三浦 誠司教授)

▲光量子物理学研究室(山根 啓作准教授)
Information

夏だ! 〇〇だ! オープンキャンパスだ!

▲昨年度の研究室体験での一コマ

さぁ夏が来ました。タイトルの〇〇に自分のやりたいことや目標を入れて、有意義な毎日を過ごしてください。そこには忘れないで、8月6日(日)と7日(月)の2日間にわたって行われる北大工学部オープンキャンパスへの参加をぜひ加えてください。工学部で行われている研究や教育を実際に体験できる絶好のチャンスです。工学研究の面白さや魅力を発見し、数学や理科の科目等が「工学を通してこんなに世の中の役に立っているんだ」ということを知って、皆さんの進路決定の参考にしてください。

オープンキャンパスの初日は自由参加プログラムで「体験講義」や「先輩と話そう」など、2日目は高校生限定プログラムで「研究室体験」や「研究施設探訪」などが企画されています。「研究室体験」では、工学部4学科総計26の研究室において研究体験が可能です。これらの詳細はホームページ(http://www.hokudai.ac.jp/bureau/open17/index.html)または以下の二次元バーコードなどから入手してください。オープンキャンパスで皆さんとお会いすることを楽しみにしております。

(工学研究院広報室長 横田 弘)

※「研究室体験」は事前申込みが必要です。なお、定員に限りがありますので、定員充足により受付が終了している場合は、ご容赦願います。