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学生コラム

今出 悠太

■研究・活動紹介
「音」で拓く「光」の応用

応用物理学専攻
量子機能工学研究室

博士後期課程1年
今出 悠太 Yuta Imade

[PROFILE]
◎出身地/兵庫県
◎趣味/釣り・散歩
◎ひとこと/学部時代の講義をもっと真面目に聞いておくべきでした。

図1 ▲実験に用いる光学測定系

「光」の応用例として真っ先に思い浮かぶものは、光通信やメガネといったところでしょうか。 前者は光ファイバー中での光の反射を、後者はレンズによる光の屈折を利用したものです。 世の中には「光」を応用した技術は山のように存在しており、多くが光の反射と屈折を用いたものです。

レンズの素材によって、同じ度数でもメガネの厚みが変わるように、物質が光に与える影響はそれぞれの物質によって異なります。 この影響の度合いを表す物理量を屈折率といいます。近年開発されたメタマテリアルという人工物質では、その屈折率を自由にデザインすることができます。そのため、従来では不可能とされてきた光応用、例えば『ハリーポッター』に登場する「透明マント」が、メタマテリアルの利用によって実験室レベルでは実現されました。 他にもスーパーレンズをはじめ、医療、情報通信など光を用いるあらゆる産業を対象にメタマテリアルの応用に関する研究が進められています。

図2 ▲研究に使っている試料の
  電子顕微鏡写真
私は現在、超音波を印加することでメタマテリアル特有の光学現象を高速で制御する研究を行っています。 光学的な性質を動的に制御することは、光コンピューティングのような高度な光応用を考える上では必須の技術です。

三津山 峻平

■インターンシップ報告
私の和蘭陀滞在記

環境循環システム専攻
資源生物工学研究室

修士課程1年
三津山 峻平 Shumpei Mitsuyama

[PROFILE]
◎出身地/静岡県
◎趣味/ひとり旅
◎ひとこと/経験はあなたの視野を広げます。

図1▲留学生仲間とBBQ

今回、オランダのデルフト工科大学(TU Delft)で2016年6月10日から50日間のインターンシップに参加しました。 研究テーマは「土壌微生物を利用した地盤改良」です。

オランダは風車をはじめ運河や堤防などで有名ですが、これは国土の3分の1が海抜0メートルであり、水害から国土を守るために古くから土木工事が発達してきた証です。 「世界は神が創ったが、オランダはオランダ人が造った」と言われる所以ですが、私もこの国の進んだ土木技術の一端に触れるべく、インターンシップ先にオランダを選びました。

英語はそれなりに準備したつもりでしたが、当初はコミュニケーションに苦労を強いられました。 しかし「習うより慣れろ」の言葉通り、英語漬けの日々を送る中で、徐々に耳が馴染んできたのです。 その結果、研究生活にも慣れ友人もできるなど現地の生活をしっかり楽しめるようになりました。 休日はオランダ国内だけでなく隣国ベルギーや英国まで旅行に出かけました。

世界各国からの留学生たちに囲まれて共に研究生活を送ったことは私にとって貴重な経験であり、このことが今後の研究だけでなく人生にもプラスの影響を与えてくれるものと信じています。

さあ、次はあなたの番です!

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