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学生コラム

■研究・活動紹介
汎用的な振動制御手法の実現を目指して

人間機械システムデザイン専攻
スマートメカニズム研究室

修士課程1年
大西 諒史 Masashi Onishi

[PROFILE]
◎出身地/北海道札幌市
◎趣味/読書
◎ひとこと/向き不向きよりひたむきに!

図1▲実験装置

振動は騒音を引き起こしたり、ものを壊れやすくしたり、製品の持つ性能を低下させたりします。スピーカーのように振動を積極的に活用する場合を除き、振動は極力抑えることが望まれます。

振動を抑制する方法のひとつに、力を作用させる方法があります。ここで力を発生させる装置をアクチュエータといいます。いい加減な力を対象物に加えると逆にアクチュエータ自体が振動源になりかねません。したがって、振動の状態を見るセンサを取り付け、センサからの信号をもとに適切な力を計算するコントローラが必要になります。一般的に、コントローラは対象物の振動特性をもとに設計されるため対象物によって異なります。つまり、新しいものを作るたびにその振動特性を調べる必要があるので、非常に手間がかかるのです。

図1▲くみたてパースと部材一覧

そこで私の研究では、対象物の振動特性を必要としない振動制御手法の実現を目指しています。少し具体的に言うと、アクチュエータの振動特性のみを用いてコントローラを設計するというものです。この手法が実現すれば、同じアクチュエータを用いる限り、さまざまな物に対して同一のコントローラで振動を抑えることができるため、高い汎用性が期待されます。

■インターンシップ報告
「行かなきゃわからない」を実感

材料科学専攻
組織制御学研究室

修士課程2年
嵯峨 翔太 Shota Saga

[PROFILE]
◎出身地/北海道旭川市
◎趣味/自転車、テニス、音楽鑑賞
◎ひとこと/海外に行くのは怖いと思うかもしれませんが、
 海外インターンシップはそれ以上のものをもたらしてくれます。

図1▲クラクフ市のメインスクエアにて

2015年8月末から10月頭まで、ポーランドのクラクフにあるAGH University of Science and Technologyという大学へ、研究目的のインターンシップに行ってきました。切削加工で生じたMg合金とAl合金のスクラップを利用して複合材を開発するという研究でした。北大では複合材を開発する研究をしていますが、まったく異なるアプローチでした。未知のことだらけでしたが、そのおかげで自分の研究に繋がる知見を得られたことは非常に大きな収穫になりました。AGHの教授や学生とも仲良くなり、研究が終わった後にはパブへ行ったり、友人の働くピザ屋で特大のピザを食べたりして過ごしました。歴史のある街並みは、日本では見られない美しさがあります。主言語はポーランド語ですが、英語が十分に通じる国で、ポーランド語は超難解でしたが、看板を見て何のお店かを判別できるようにもなりました。

ポーランドは過去の大戦で凄惨な被害を受けているため、近隣諸国に対する考え方が少し独特だと感じました。しかし、人柄は非常に気さくでとても滞在しやすい国です。行かなきゃわからない、そのことを痛感したインターンシップでした。もし機会があれば、一人で訪問されることを強くお勧めします。

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