特集2 ーこれがわたしの研究室ー

6人の大学院生に、それぞれの研究室を紹介してもらいました。

REPORTER 2

近久 晃一郎

工学院 人間機械システムデザイン専攻
バイオメカニカルデザイン研究室
修士課程2年

近久 晃一郎 Koichiro Chikahisa

[PROFILE]
◎出身地/北海道札幌市
◎趣味/アイスホッケー、ツーリング

REPORT1 まずはそれぞれ研究テーマをご紹介
機械工学の視点から、骨の力学的特性を明らかにする。

 骨は微視的にみると階層構造を有することが知られています。近年、加齢や骨粗しょう症などにおいてマイクロダメージ発生や骨強度低下がみられ、微視構造の重要性が指摘されています。しかし、その複雑さかつ微細さゆえに、未だそのメカニズムは明らかにされていません。そこで私の所属する研究室では、機械工学の視点から骨の力学的特性を明らかにすることを目指しています。

REPORT2 具体的にはこんな研究をする日々です
骨の力学的特性の異方性を明らかにすることを目標に。

 骨は階層構造を有し、構造異方性を示すことが知られています。マイクロメートルレベルでは、血管を中心とした同心円筒状のオステオンが長軸方向(骨軸方向)に配列しています。また、ナノメートルレベルでは、ハイドロキシアパタイト(HAp)とコラーゲンで構成されています。骨の巨視的な力学的特性は、この階層構造によって決定されます。私は材料試験やX線回折試験、μCT撮影を行うことにより、骨の力学的特性の異方性と上記のような微視構造の関係を明らかにすることを目標に研究を行っています。

REPORT3 実用化の可能性など研究がめざすもの
骨のメカニズムを明らかにして、微視構造に基づく骨機能診断を。

 現在、レントゲン装置やX線CT装置といったX線吸収測定によって骨密度を測定し、骨強度を推定、診断する手法が広く普及してきました。しかし、骨粗しょう症などの骨疾患では骨密度が高いにも関わらず、骨強度が低いといった現象が起こるため、骨の手術を行う段階で骨強度の低さが明らかになるということが報告されています。骨のメカニズムを明らかにすることで正確な骨強度を診断する手法の確立が期待されています。

REPORT4 研究室の外ではこんなワタシです
研究室仲間とツーリング、社会人チームでアイスホッケー。

 私の研究室にはバイクに乗る仲間が多く、夏は毎年北海道をツーリングしています。テント、寝袋、調理器具などを積み、夜は雨でもキャンプをします。バイク、キャンプを通じて仲間たちと過ごした時間は最高の思い出です。また、学部の4年間はアイスホッケー部に所属しており、今は社会人のチームでプレーをしています。部活動とは異なり練習は少ないですが、日頃の運動不足を解消できるいい機会となっています。


  • 行方 千賀REPORTER 1
    工学院 材料科学専攻
    環境材料学研究室
    修士課程2年
    行方 千賀
  • 嶋岡 毅紘REPORTER 3
    工学院 量子理工学専攻
    量子ビーム応用計測学研究室
    博士後期課程2年
    嶋岡 毅紘
  • 卜部 真実REPORTER 5
    工学院 建築都市空間デザイン専攻
    建築史意匠学研究室
    修士課程2年
    卜部 真実
  • 近久 晃一郎REPORTER 2
    工学院 人間機械システムデザイン専攻
    バイオメカニカルデザイン研究室
    修士課程2年
    近久 晃一郎
  • 大村 健祐REPORTER 4
    工学院 北方圏環境政策工学専攻
    構造システム研究室
    修士課程2年
    大村 健祐
  • 飛谷 康太REPORTER 6
    総合化学院 総合化学専攻
    バイオ分子工学研究室
    修士課程2年
    飛谷 康太