特集2 ーこれがわたしの研究室ー

6人の大学院生に、それぞれの研究室を紹介してもらいました。

REPORTER 1

行方 千賀

工学院 材料科学専攻
環境材料学研究室
修士課程2年

行方 千賀 Chika Namekata

[PROFILE]
◎出身地/三重県鈴鹿市
◎趣味/旅行、自然散策

REPORT1 まずはそれぞれ研究テーマをご紹介
電解法による光沢アルミニウムめっきの開発研究。

 私たちが生活する環境で金属材料を長期的に利用するためには防食技術が重要となります。防食技術は様々あり、古くから金属を腐食から守るための防食技術として“めっき”が用いられていました。めっきをすることで金属材料の耐食性を向上させるとともに、装飾性や機械的な特性を与えることもできます。私はその防食技術に興味を持ち、電解法による光沢アルミニウムめっきの開発のために研究を行っています。

REPORT2 具体的にはこんな研究をする日々です
イオンのみで水を含まないイオン液体を電解液に。

 アルミニウムの酸化還元電位は、水素よりもマイナス側にあるため、アルミニウムは水溶液中で電解めっきを行うことができません。そこで私の研究では、水を含まないイオンのみから構成されるイオン液体を電解液として用いています。電流密度や電解液の温度などの電解条件を変化させること、添加剤を加えることによってめっき表面の電析形態が変化することが確認されており、めっき表面の光沢化を目指して最適な条件の評価・検討を行っています。

REPORT3 実用化の可能性など研究がめざすもの
亜鉛めっきに代わるアルミニウムめっきの実用化。

 現在、自動車部品には亜鉛めっきが用いられていますが、亜鉛は枯渇の可能性があるといわれています。アルミニウムは耐食性が良いため亜鉛めっきの代替材料として期待されています。また、この研究でアルミニウムめっき表面に光沢が得られれば、亜鉛めっきの代替材料だけでなく、様々な製品への利用が可能となります。近い将来、普段みなさんが使用している製品への電解アルミニウムめっきの応用を実現化できればと考えています。

REPORT4 研究室の外ではこんなワタシです
日頃の研究で煮詰まった思考を登山でリフレッシュ。

 広大で豊かな自然が広がる北海道を満喫したくて大学生になってから登山を始めました。研究室に配属されてからは登山に行く回数は減ってしまいましたが、それでも同じ学科の友人や研究室の先生・先輩たちと登山に出かける機会を設けることができ、充実した時間を過ごすことができました。登山で得られる達成感や爽快感は、日頃の研究で煮詰まった思考をリフレッシュしてくれます。今年の夏もぜひ北海道の山に挑戦したいと思います。


  • 行方 千賀REPORTER 1
    工学院 材料科学専攻
    環境材料学研究室
    修士課程2年
    行方 千賀
  • 嶋岡 毅紘REPORTER 3
    工学院 量子理工学専攻
    量子ビーム応用計測学研究室
    博士後期課程2年
    嶋岡 毅紘
  • 卜部 真実REPORTER 5
    工学院 建築都市空間デザイン専攻
    建築史意匠学研究室
    修士課程2年
    卜部 真実
  • 近久 晃一郎REPORTER 2
    工学院 人間機械システムデザイン専攻
    バイオメカニカルデザイン研究室
    修士課程2年
    近久 晃一郎
  • 大村 健祐REPORTER 4
    工学院 北方圏環境政策工学専攻
    構造システム研究室
    修士課程2年
    大村 健祐
  • 飛谷 康太REPORTER 6
    総合化学院 総合化学専攻
    バイオ分子工学研究室
    修士課程2年
    飛谷 康太