工学における先端計測

これまでの産業の発展に対して、
大学の研究がその担い手になっていたことは
言うまでもない事実です。
私たちは、現在その恩恵を受けて、
日々便利で快適な世の中で暮らしています。
本号では、「未来を拓く若い力」と題して、
様々な工学の分野において、
これからの世の中を創っていく
若い人たちの研究を紹介します。

TALK LOUNGE

〉〉〉 様々な時空間スケールの解析

 昨今の計測技術や計算機の処理能力の向上に伴い、高精度・高解像度で様々な時空間スケールでの現象の解析が可能となってきました。これに伴い、製品の「小型化」が産業界でも一つのキーワードとなっています。「小型化」が進めば、スペースやコストの削減など、様々なメリットが期待できます。しかし、時空間スケールが変わると、それに伴い見るべき現象の様相も変わってきます。こうした意味で、解析対象となる問題の時空間スケールをしっかりと認識し、その解析手段を適切に選んでいかなくてはいけません。

〉〉〉 異分野の融合による学際的な研究を

 「工学」は様々な分野での活躍が期待されています。また、最近のジャーナルのタイトルやその研究内容を見ても、「学際的、interdisciplinary」という言葉が現れることが珍しくなくなってきました。自分の専門分野を基盤にしつつ、異なる分野へ積極的に自分の持っている知識を生かすことも重要になってきているように見受けられます。

(コーディネーター 小林 一道)