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ようこそ! オープンキャンパスへ!

8月5日(日)・6日(月)の2日間にわたって、学内各所でオープンキャンパスが開催されました。ものづくりの面白さや工学の魅力を身近に感じてもらい、積極的に工学を目指す高校生が増えることを期待して、工学部でも毎年参加しています。今年度も「体験講義」「研究施設探訪」「先輩と話そう!」「応用理工系学科(応用マテリアル工学コース)AO入試説明会」「工学部進学相談会」「研究室で研究体験!」などを実施し、高校生や保護者・一般の方々に工学部の魅力を発信しました。

1日目:自由参加プログラム

▲オープンキャンパスで配布されたパンフレット
こちらから資料を請求できます。
 工学部のオープンキャンパス1日目は、高校生はもちろんのこと、保護者や一般の方々も予約なしの当日受付で参加できる『自由参加プログラム』です。今年は天候も良く、午前の部の受付開始時刻8時30分を迎える頃には、工学部玄関ロビーに通じる道には次々に参加者が集まり始め、大盛況となりました(午前の部・午後の部あわせた参加者数750名)。
 受付後、参加者の皆さんには、メイン会場の工学部オープンホールで入学式と体験講義を受けていただきました。午前の部の「体験講義」は、情報エレクトロニクス学科・村山明宏教授の「情報エレクトロニクスの未来–光通信・太陽電池からバイオ・生命医学まで拡がる光の科学技術–」、午後の部は応用理工系学科・山本靖典特任准教授の「鈴木カップリング反応と触媒的有機合成」で、参加者の皆さんは、ほぼ満員のオープンホールで熱心に受講されていました。
 「体験講義」のあとは、マルチビーム超高圧電子顕微鏡など9研究施設の「研究施設探訪」です。10~40名のグループに分かれて研究施設を訪ねた参加者の皆さんに、工学部でどのような研究が行われているかを紹介しました。
 「体験講義」や「研究施設探訪」と並行して実施した「先輩と話そう!」「工学部進学相談会(AO入試説明会を含む)」の各コーナーでは、高校生や保護者の方々からの進路に関する相談に、工学部入試広報室の先生方や大学院生が答えました。質問としては、やはり昨年スタートした「総合入試」に関するものが目立ちました。始まったばかりの制度なので、皆さんに理解していただくには少し時間がかかるのでは…と感じました。「先輩と話そう!」のコーナーでは、各コース2名の大学院生が参加し、自分の研究や学科・コースの内容をパネルで紹介するとともに、参加者からの質問に答え、工学部や大学院の生活の様子などをざっくばらんに語りました。やはり高校生にとって、年齢が近い大学生や大学院生は話しやすい存在なのでしょうか?笑い声が絶えず、とても和やかな雰囲気でした。きっと、たくさんの北大工学部ファンが生まれたことと思います。「先輩」の皆さん、どうもありがとうございました!

  

2日目:高校生限定プログラム

▲研究室体験より 2日目の『高校生限定プログラム』は、事前に予約していただいた高校生の皆さんを対象としたプログラムです。本年の参加者は125名(道外58名、道内67名)でした。午前中は、入学式と4学科長による各学科の紹介、そして環境社会工学科・佐藤努教授の「自然から学ぶ地球工学技術–子どもたちを汚染から守る–」、機械知能工学科・藤吉亮子准教授の「身の回りの放射線を見る・測る」の「体験講義」が行われ、午後からは25の研究室で研究体験が行われました。終了後の参加者アンケートでは、研究室での研究体験が楽しかったことや、先輩と話すことで意欲が増した、という感想がたくさん寄せられました。

オープンキャンパスを終えて

 この記事を書いている私自身は、工学部のオープンキャンパス全体を仕切る立場でしたので、残念ながら各講義や見学・実験などについてじっくりと見聞することができませんでした。ただ、2日目の体験講義だけは司会を担当したので全体を通して聴くことができました。その中で印象に残ったことを最後にひとつ。
 実は2日目の朝に、地下鉄南北線が一時不通になるというアクシデントがあり、開始時間が少々遅れました。このため、体験講義の講師の方々には「予定よりも少し短めに講演を切り上げて下さい」とお願いしました。幸い、講師の方々のご協力も得られたのですが、講演後に受講者からの熱心な質問が相次ぎ、お昼休みの時間が少し短くなってしまいました。質問が多かったのは、体験講義の内容が先年の大震災・原子力発電所の事故などとも関連の深いものであったためではないかと思います。高校生の皆さんがこの問題に非常に深い関心を寄せていることを改めて感じました。また、講師の皆さん(そして司会の先生)も、真剣に質問にお応えくださいました。おそらく、初日の「体験講義」や「施設訪問」などでも、これと同様の中身の濃いやりとりがたくさんあったことと思います。
 オープンキャンパスでは、多くの人が興味や関心を持って学校や学部を訪れてくれますし、体験講義や実験などのプログラムの中でホスト側と参加者が顔を合わせ、時間をかけて対話することができます。「工学」というものは単なるサイエンスとも違い、社会や日々の生活の様々な側面と密接に関係しているので、一言で説明するのは難しいものですが、オープンキャンパスは「工学」の本質を伝える非常に得がたい機会です。
 来年のオープンキャンパスでも、工学部の多くの先生・学生の皆さんのご協力をお願いいたします。(入試広報室長 廣吉 直樹)