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学生コラム

金川 哲也 研究・活動紹介

泡と音でガンを治す

機械宇宙工学専攻
先端流体力学研究室
博士後期課程3年

金川 哲也 Tetsuya Kanagawa

[PROFILE]
◎出身地/三重県川越町
◎趣味/旅行
◎ひとこと/数学・物理学と英語の基礎学力は研究のあらゆる所で役立ちます。

数式変形のディスカッション
▲数式変形のディスカッション
 「泡」も「音」も私たちの身近な存在ですが、これらを上手く利用すると、身体を傷つけずにガンの治療ができます。私は、薄いたんぱく質の膜で覆われた泡に抗ガン剤を封入し、患部近傍で強力な超音波を照射して泡を破壊させて、悪性細胞内に抗ガン剤を導入する医療技術を理論面(数学的な手法)から研究しています。医療現場から求められるのは、医学者の臨床実験に正確な解釈と方向性を与えるための「理論」です。水中の多数の泡の振動と超音波の伝播が絡み合う、複雑な非線形現象に関する理論構築はエンジニアの守備範囲です。膜で覆われた泡を多数含む液体中を伝わる超音波
▲膜で覆われた泡を多数含む液体中を伝わる超音波
流体現象のなかでも「音」は非線形性が弱いため、数学的手法が有効なのです。
 音楽や会話といった、私たちが耳にする音は「波動方程式」に従います。しかし、多数の「泡」が含まれている水中を「強い」超音波が伝わる場合には、波動方程式の形が変わります。最近、私は実験家が求める諸設定、すなわち「水にどのように多数の泡を散らばらせるのか?」「どの程度の周波数にするのか?」「強い音か?弱い音か?」などに応じて、どのような波動現象も扱える新しい理論を提示しました (Kanagawa, Yano, Watanabe & Fujikawa, J. Fluid Sci. Tech., 2010)。医療技術の安全性を支えるのは、数学に基礎を置く厳密な理論であると考えます。基礎と応用、互いのベクトルを意識できる研究者を目指しています。

堂腰 美妃 インターンシップ報告

一歩踏み出す勇気が、大きな成長を生む

材料科学専攻
機能材料学研究室
修士課程2年

堂腰 美妃 Miki Doukoshi

[PROFILE]
◎出身地/北海道札幌市
◎趣味/テニス
◎ひとこと/今しかできない事を、積極的にやっていきましょう。

参加していた講義で訪れた観測井戸、中央が私で周りの人達はクラスメイトです。
▲研究室の教授、学生達と
 夏休みの2ヶ月間を利用し、アメリカ合衆国テキサス州にあるライス大学でのインターンシップに参加しました。行なったのは、STMという顕微鏡を用いたカーボンナノチューブに関する研究で、北大での私の研究テーマとは異なるものでしたが、英語でのディスカッションや、海外の大学院生の研究に対する姿勢を見ることができ、とても良い刺激になりました。大学院では学生の半分程度が留学生で、アメリカだけではなく様々な国の友達ができ、それぞれの価値観や文化に触れることで自らの視野が広がり、自分の考えや経験を積極的にアウトプットする力を磨くことができました。
 研究以外でも、毎週のように1人1品ずつ料理を持ち寄ってパーティをしたり、メジャーリーグなどスポーツ観戦に行ったりと、学外のアクティビティもたくさんあり、メリハリのある楽しい生活を送りました。
 このインターンシップを通して、一歩踏み出すことの素晴らしさを知りました。自分を成長させるチャンスはいくらでもあります。何もしなければ何も得られません。一歩先の自分を想像して、まず行動しましょう。得られるものは人によって違うと思いますが、その可能性は無限だと思います。

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