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卒業生コラム

大島 香織

安全で快適な社会を目指して

五洋建設株式会社
技術研究所

大島 香織 Kaori Oshima
[PROFILE]
1997年3月 北海道大学工学部土木工学科卒業
1999年3月 同 大学院工学研究科環境資源工学専攻 
修士課程修了
同年 4月 五洋建設株式会社 入社
  大阪支店 関西国際空港2期空港島護岸築造工事
2002年8月 同 大阪支店 土木部技術課
2003年4月 同 技術研究所
  現在に至る

現場での経験

 2007年8月に関西国際空港第2滑走路の限定供用が開始し、新しい滑走路から飛行機が飛び立ちました。この空港の護岸(外枠)を築造するのが、私の初めての仕事でした。 水深20mの海に大きな船を使い石や土砂を投入し護岸を造ります。工事を始めて2年後に初めて陸が海面に顔を出した時、今までの成果が目の前に現れ、とても感動しました。最先端の土木技術を結集し無事に工事が完成した時、言葉では言い尽くせない達成感を感じた事を覚えています。
 自分が建設に携わった空港から、多くの人が安全に世界中に飛び立って行くことに喜びを感じます。特に自分で空港を利用し、空から施工した場所を確認する時は、この仕事をしてきて良かったと思う瞬間です。
 土木工事の現場では、多くの人が安心かつ安全に生活を行うためのインフラ整備にかかわれるため、造った物が多くの人の生活に影ながら役立てる事がこの仕事の魅力だと思っています。

関西空港2期工事の写真 施工前
関西空港2期工事の写真(上:施工前、下:護岸完成時)

関西空港2期工事の写真 護岸完成時

安全な生活のための技術開発

 建設会社には新しい技術を開発するための技術研究所があります。現在は、海洋土木を中心に、工事を安全に行うための新技術、環境に配慮した新しい構造物、沿岸域の防災技術など、さまざまな分野の研究を行っている研究所に配属となり、主に港の静穏度を確保し船が安全に荷役作業を行うための新しい消波構造物の開発を行っています。
 技術開発は現場の仕事とは異なり、すぐに成果が表れない事も多く、自分のモチベーションを保ちながら研究を進めるのが大変です。アイデアを出し、水理模型実験や数値解析で性能を確認し、試行錯誤しながら進めて行きます。社内だけでなく、北大の先生、国の研究機関の方など多くの方の協力のもと、実用化に向けた検討の段階に入っています。新しい物を創る苦労、生みの苦しみを感じながらも、ゴールを目指して頑張っています。世の中に役立つ技術の開発だけでなく、エンジニアリング業務で大きなプロジェクトに計画の段階から技術面で携わり、自分達が検討した結果をもとに設計や施工が行われていく仕事など、現場とは違う形での達成感を感じることができています。

2次元波浪実験による港湾構造物の安定性・消波性能確認試験
2次元波浪実験による港湾構造物の安定性・消波性能確認試験

3次元波浪実験による海岸地形変化実験(砂の移動実験)
3次元波浪実験による海岸地形変化実験 (砂の移動実験)

貴重な学生生活での出会い

 私は大学の研究とは少し違う仕事をしていますが、学生の時に研究で苦労した事、国内外の学会での発表、人との出会い繋がりが、現在の自分に非常に役立っていると感じます。特に学生時代に出会う友人、先輩、先生との繋がりは、かけがえのない財産になると思います。学生という限りある貴重な時間を有意義に、出会いを大切にしながら過ごしてもらいたいと思います。
 今後も建設会社の仕事を通して、多くの人が快適かつ安全な生活を送る手助けができるような仕事をしていきたいと思います。

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