特集・研究紹介

工学研究院・工学院の
先駆的な技術を発信します。

No.437 2025年04月号

工学を学ぼう

特集 05

誰でもスーパーサイエンティスト! Anyone becomes super scientist!

「従来の中性子ハイパースペクトルイメージングデータ解析に加え、機械学習解析システムを導入しています」

中性子を通して分野横断の面白さを満喫!

量子理工学専攻 中性子ビーム応用理工学研究室 修士課程2年
古水 隼人

[PROFILE]

出身高校
岩手県立盛岡第三高等学校
研究分野
中性子理工学
研究テーマ
機械学習を援用した中性子ハイパースペクトルイメージング法の開発

機械学習で中性子科学に革命を

本研究室では中性子という原子核を構成する素粒子を中心に、材料・宇宙・考古学・食品・医療など幅広い分野に貢献する量子ビーム技術開発を行っています。中性子を通して様々な分野を垣間見られることが、本研究室の魅力の1つだと感じています。私は世界に先駆けて中性子ビーム解析と機械学習の融合を進めています。この技術により、ワンクリックで、誰でも簡単に、中性子ビーム材料解析のスーパーサイエンティストと同じレベルの研究を行うことができるようになります。

他大学ではできない刺激的な体験

以前は他大学に所属していましたが、研究分野の幅広さとユニークさに魅かれ現在の専攻・研究室に進学しました。研究室では、学外の粒子加速器施設を含めた大規模施設での実験や、国内外の幅広い知見を得る場に恵まれており、他大学では味わえないような刺激のある日々を過ごしています。皆さんもぜひ本学で興味のある分野に出会ってみませんか。

図1 貴重な文化財「日本刀」の結晶集合組織の発達度の非破壊イメージング結果。(左)ベテラン研究者による結果。(右)開発した機械学習融合システムによる結果。実はベテラン研究者よりも正しい結果を導けています。 Figure 1 : Non-destructive imaging results of degree of crystallographic textures in a Japanese sword. (Left) Result by specialist. (Right) Result by machine learning-based analysis system which I developed. In fact, the right figure indicates more accurate results!