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「日タイ学生セミナー2012」を開催


▲開講式での記念写真
 2012年9月と10月に、北海道大学交通インテリジェンス研究室とタイ国チュラロンコン大学、アジア工科大学、キンモンコン工科大学の交通系研究室と合同で、日タイ学生セミナーを開催しました。3回目となる今回のセミナーのテーマは「防災と交通」としました。具体的には、2011年の東日本大震災とタイでの洪水災害において課題となった、避難者の交通行動、交通システムの途絶による影響、復旧時のボランティアや救援物資の輸送、復興時における交通システムの役割などについて、北大とタイの大学の学生が提言を行うことを目的としました。
 
▲奥尻町災害復興事業視察(青苗港津波避難施設にて)
9月18日~27日の10日間、タイの3大学から学生10名を北海道に招き、日本の災害とその対策について講義や現地視察を通じて学び、さらに日本とタイの現状について情報交換し、さらに北大とタイの学生の交流を深めました。
 特に現地視察においては、洞爺湖町において、洞爺湖町立火山科学館および隣接する有珠山の金比羅火口災害遺構を視察し、火山噴火災害対策の現状について学びました。そして、奥尻町青苗地区を訪問し、1993年に発生した北海道南西沖地震からの災害復興計画についての説明を受け、現地視察を行いました。奥尻町青苗地区は地震による津波と火災により低地部が壊滅的な被害を受けましたが、住民がどのように復興を歩んできたか、復興事業において多くの住民が高台移転をせずに元々住んでいた場所で復興を決めた経緯、避難を中心とした今後の防災計画について学ぶことができました。また、札幌市内の建設コンサルタント会社を訪問し、災害時の避難計画立案、交通規制に関する演習も行いました。
 
▲タイ国災害警報センターの視察
北海道セミナーの最終日には、防災と交通に関する提言について、タイの学生が北海道を訪れて学んだことや得た情報を反映させて最終発表を行い、その後北大の学生も交えて防災と交通のあり方について意見交換をしました。
 10月15日~30日の16日間、今度は北大の学生6名がタイの3大学に分かれて滞在しました。タイの洪水の被害について現地視察やタイ政府交通省を訪問し、防災対策の現状について学びました。そしてタイセミナーの最終日に、北大生が同様に防災と交通のあり方について最終提言を行い、セミナーを締めくくりました。
 本セミナーを通じて、北大とタイの学生がお互いの国の防災対策の現状を学び、そして自分の国の防災対策のあり方について、お互いの国から学ぶべきこと、相手の国に参考にしてほしいことを考えることができました。さらに、学生が国際交流を経験し、友好を深めることができたことも、セミナーの大きな成果と考えています。
(北方圏環境政策工学部門 岸 邦宏)

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「ホームカミングデー」(就職企画室企画)を開催


▲同窓生と在学生による座談会
 2012年10月5日(金)と6日(土)の2日間にわたり、北海道大学ホームカミングデーが開催されました。ホームカミングデーとは、本学を卒業された同窓生の方々が、学部・学科や年代の枠を超えて母校に集い親睦を深めることで、同窓生相互の発展と連帯強化につなげようとする企画です。思い出多いキャンパスで、母校の現状や教育研究の諸活動などの紹介を受けるとともに、恩師、教職員及び在学生と交流することにより、同窓生の方々と北海道大学の連携が強まり、相互理解が深まるものと考え、今年から初めて企画されました。当日は全学行事の他に、各部局においても多彩な催しが実施されました。
 就職企画室では、「工学の未来を考える」をメインテーマとして、各専攻・コース主催で8つのプログラムを実施しました。
 
▲同窓生によるジャズ演奏
プログラムは、同窓生による講演会や在学生との座談会、交流会をはじめ、ジャズ演奏、エコカー試乗会や研究室見学ツアーなど多岐にわたりました。各界で活躍されている同窓生による講演会に多くの在学生が参加し、同窓生のお話を熱心に聴講していました。また、同窓生と在学生による座談会では、同窓生の仕事のことや、社会人になってからのキャリア形成についてなど、在学生による活発な質疑応答がみられました。その他、在学生や同窓生によるジャズ演奏では、同窓生の家族の方々も聴きに来られ、アットホームな雰囲気となりました。
 参加者は2日間で592名にのぼり、そのうち同窓生の参加者は234名でした。当日、参加いただいた同窓生の方々は、昔学んだ工学部の校舎を懐かしみ、友人や恩師との再会に旧交を温めました。また、在学生との交流をとおして、工学部の現状を知っていただき、同窓生や在学生との世代を超えた新しい出会いも生まれ、盛況のうちに終了しました。
(就職企画室長 矢久保 考介)

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