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「未来発見 ノーベルトークライブ」を開催


▲授賞式の模様について説明する宮浦先生
 2011年12月13日(火)、工学部オープンホールで「未来発見ノーベルトークライブ」が開催されました。2010年にノーベル化学賞を受賞した鈴木章先生の「クロスカップリング」に引き続き、2011年に受賞したイスラエル工科大学のダニエル・シェヒトマン特別教授の研究テーマ「準結晶」にも、北大工学部の先生が深く関わっています。
  トークライブでは、司会をフリーアナウンサーの香川万里さんにお願いし、鈴木先生と研究をともにした宮浦憲夫特任教授と、準結晶研究の第一人者である石政勉教授にご講演いただきました。

 


▲学生をはじめ幅広い年齢の人々がつめかけた会場
 初めに、宮浦先生に『鈴木カップリングが与えたインパクト』と題し、写真とビデオを交えながら説明していただきました。
 「クロスカップリングは先行する研究が多く、当時は二番煎じと思われていました」と、発表当時の意外なエピソードのほかに、先生も出席されたノーベル賞授賞式や晩餐会の様子については「4時間で前菜と主菜の2皿だけで、なかなかお腹がいっぱいになりませんでした」と、会場を笑わせる一幕もありました。

 


▲参加者に問いかけながら講演する石政先生
 石政先生の講演『五角形の金属結晶、その美しさと不思議』では、ノーベル賞を受賞した「準結晶」について説明する前に、参加者へ2種類のタイルを使ったパズル問題が出されました。自分で考えてみることを通して理解を深めてもらおうというもので、「難しいと実感することが大事なんです」と先生。原子が周期的に並んだ「結晶」、原子が無秩序に並んだ「アモルファス(非晶質)」に続く第3の固体状態「準結晶」は、それまでありえないとされてきた5回対称性をもつ構造で、「対称性という秩序を持って原子が並ぶ五角形の金属結晶の美しさに魅了されました」と、先生の解説にも熱がこもっていました。

 


▲会場からは両先生に盛大な拍手が送られた【左】
司会の香川万里さん【右】
 最後の質問コーナーでは、研究に行き詰まったときのリフレッシュ法やお二人共通の趣味である釣りに関する話題から、高校生に向けた大学受験へのアドバイスまで、さまざまな質問にお答えいただきました。

 

 会場では熱心に耳を傾ける参加者の姿が多く見受けられました。ノーベル賞に輝いた研究の一端に触れ、工学の扉が世界に向けて開かれていることを実感できたのではないでしょうか。

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工学系学生の就職支援 ─就職企画室が発足─


▲活気あふれるブース説明会会場
(工学系産業技術フォーラム)
 工学系の学生の就職活動を支援するため、2011年8月に工学院就職企画室が発足し、教員向け就職ガイダンス、就職集中セミナー(工学系就職ガイダンス、自己分析セミナー、エントリーシート対策セミナー、女子学生向け就職支援セミナー、エントリーシート個別対策会、面接対策1日集中セミナー)、工学系産業技術フォーラムを実施しました。
 2月中旬に行われた工学系産業技術フォーラムには、全国から100社の企業が参加し、企業講演会およびブース説明会を行いました。参加者からは、「企業の情報を効率的に集められる」「深い話が聞けた」と好評でした。
 また、就職企画室Webサイトを作成し、求人情報、セミナー情報、卒業生の就職先等を公開しています。(工学院就職企画室)

◎就職企画室Webサイト http://labs.eng.hokudai.ac.jp/office/jobplan/