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「第4回国際人間 ─ 生活環境系会議(ICHES2011)」を開催

▲懇親会での記念写真  2011年10月3日(月)~6日(木)までの4日間、本学学術交流会館で第4回国際人間-生活環境系会議(The Fourth International Conference of Human-Environmental System:ICHES2011)が開催されました。ICHESは、人間とその生活環境に関する様々な事柄に関する研究を発表し議論する国際会議で4~5年に一度開催されています。今回はメインテーマを Sustainable and Human Healthy Life とし、工学研究院空間性能システム部門教授の横山真太郎先生が会議長を務めました。
 ICHES2011での一般演題は、寒冷環境、暑熱環境、光環境、空気質環境などの単一環境要因と人間の係わりあいに関するものから気温・湿度・気流・輻射熱で構成される総合的な温熱環境、さらには照明や空気質も含めた総合的環境、実生活における睡眠環境と健康との関係、そして環境要素の分布や生体への影響を予測するシミュレーションに至るまで多岐にわたり、その数は、一般口演54題、ポスター発表68題と大盛況でした。
 Opening Remark として佐伯浩総長に、「Think global and act locally in Hokkaido University」と題し、北海道大学における持続可能社会への取り組みについてご講演いただきました。企画した6つのシンポジウムの内容は、国際標準化機構の人間工学領域での検討事項の紹介、震災と対策、暑熱職場における対策、アジアにおける持続可能社会の構築、衣服内気候に関する最新知見、新しい自動車室内の環境構築についてで、いずれも現代社会における人間と環境の係わりの観点から発表・議論がなされました。その他6つのキーノートレクチャーでは、各分野で世界的に著名な方をお招きしご講演いただきました。また、「若手に活躍の場を設ける」という意図で、2日目と最終日の夜には、新進気鋭の若手研究者による若手研究者フォーラムを企画し、10演題の発表と活発な議論がとてもフレンドリーな雰囲気でなされ、若手研究者同士の親交を深めることができ、とても有意義な会となりました。
▲ポスター発表 東日本大震災と原発事故の影響で海外からの参加が危ぶまれましたが、イギリス、アメリカ、ドイツ、デンマーク、オランダ、スウェーデン、韓国、中国、台湾、マレーシア、シンガポール、エジプト、オーストラリアの計13カ国から約200名の参加がありました。初日の夜のウェルカムパーティと3日目の夜の懇親会では、世界各国の研究者と親睦をはかり、終始和やかな雰囲気で進みました。また、海外から参加の方々からは、東日本大震災と原発事故そして復興への励ましの言葉をもらい、「絆」を感じさせていただきました。  最後になりましたが、ICHES2011開催に当たり、多くの方に多大なご協力をいただきました。ここに厚く御礼申し上げます。 (ICHES2011事務局代表:空間性能システム部門 准教授 前田 享史)

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工学部ホームページに
研究キーワード・コース紹介サイト「Field Cloud」を開設

▲Field Cloudトップ画面▲キーワード解説画面 入試広報室では、主に高校生や総合教育部1年次生など、工学や工学研究に興味・関心のある方が、コースや研究室の研究内容をキーワードから調べることができるサイト「Field Cloud」を作成しました。
 「FieldCloud」は、工学部の4学科・16コースに関する「キーワード」、「カテゴリー」、「コース」の3種類をクラウドに表示し、選択したキーワード及びカテゴリーからコースや研究室での研究内容を調べられるほか、研究室の概要についても確認できます。また、コースクラウドでは、各コースで研究しているキーワードを確認できます。
 「FieldCloud」を使えば、それぞれの目的に合ったコースや研究室を見つけることができます! (入試広報室)

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小惑星 Akirasuzuki 誕生

 美星スペースガードセンター(岡山県井原市美星町)で2000年8月23日に発見された小惑星「87312」に、ノーベル化学賞を受賞された鈴木章先生の名前を冠して"Akirasuzuki"と命名されたことが、2011年10月12日に国際天文学連合・小惑星命名委員会より公表されました。
▲小惑星「Akirasuzuki」の軌道 日本スペースガード協会は、地球に衝突する可能性のある小惑星、彗星をはじめとする地球近傍小天体の発見と監視を美星スペースガードセンターで行い、小天体の地球衝突による災害から地球環境を護ることを目標に活動しており、地球近傍小天体探査の過程で多くの小惑星が発見されています。小惑星に対する命名権は発見者にあり、日本スペースガード協会の高橋理事長から鈴木章先生の名前を冠することについて、私(日本スペースガード協会理事)を介して打診があったのが2011年の2月のことでした。鈴木章先生からは、面映い思いというコメントとともにご了承をいただいておりました。
 今回の命名提案理由の一つとして、2009年に第2回スペースガード研究会が北海道大学百年記念会館で開催されたことが挙げられています。
 命名が公表された際、鈴木章先生からのメールには、『自分の名前が付いた星があるとは、全く驚きです』と書かれてありました。
 なお、小惑星Akirasuzukiは、直径が約10kmで、太陽の周りを4年2ヵ月で公転しており、地球に衝突する恐れはありません。 (工学研究院長 馬場 直志)

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スイス連邦工科大学との
ジョイントシンポジウムを開催

▲スイス美味のディナーを前に笑みを隠しきれない 学術協定に基づいた第3回の北大工学部―スイス工科大学チューリッヒ校(ETHZ)の研究交流シンポジウムは2011年10月11日(火)~12日(水)の二日間、ETHZのScienceCityで開催され、教員15名、学生12名の合計27名の大部隊となってチューリッヒに攻め込みました。今回のシンポジウムは、日頃からETHZと相互交流をもつ化学系(GCOE)と機械系の研究者達が合同で企画しました。初日は宮浦教授、但野教授を含む両校から4名の合同特別講演、2日目はバイオ、流体、有機化学、無機化学、複合材料の5グループに分かれての研究討論合戦を繰り広げました。ノーベル賞21人を輩出するETHZは、ドイツ語圏にありながら全て英語で講義をするので、世界から優秀な研究者と学生が集まります。経済競争力を米国に次ぎ二位につけているスイスの強みが見えます。
▲熱い討論が大好きなバイオ研究グループの参加者達 学生の皆さん、将来、新婚旅行でスイスを選ぶ必要がないぐらいに、我々とともに何度も足を運びませんか。英語力を身につける準備は当然ですが、工学者としての専門性をしっかり高めてから声をかけてください。そうすればコラボは自然に回るのです。次回は2013年、初夏の花きらめくチューリッヒでお会いしましょう。 (エネルギー環境システム部門 教授 村井 祐一)