研究内容

Home研究内容>流木発生源のAI予測に基づく渡河橋梁の潜在的流木災害リスク評価

流木発生源のAI予測に基づく渡河橋梁の潜在的流木災害リスク評価

近年の気候変動に伴う短時間雨量の増加により、山地災害が激甚化しています。渓流における流量等の増加に伴い、渓流の侵食が進むと、土砂の流出量が増加し、渓流内・渓流沿いの立木が流木化するリスクが高まります。流木が橋梁などに捕捉され河道を閉塞することで、河川の氾濫や橋梁背面地盤の侵食を助長する事例も生じています。北海道においても平成28年台風10号により多くの山塊崩壊、土石流が発生するとともに大量の流木が流出し、十勝川河口付近には20,000 m3を超える流木が漂着しました。

本研究では、近年整備が進む傾斜角、土壌や植生など地形地質環境の地域特性データを統合し、GIS(地理情報システム:地図や地形データ、航空写真などの空間的なデータと、空間情報に紐づけされた自然、社会、経済等に関するデータをデジタル情報化し、視覚的に統合的に管理・分析することを可能にするシステム)やAI(人工知能:機械学習や深層学習など、過去の被災事例とその要因データを分析して被災の規則性を見つけ、迅速に被災予測を行うツール)による統計的分析により、主に土砂災害や流木に起因する災害の広域的なリスク予測モデルを構築し、高精度化や汎用性の向上の研究を進めることで、被災危険度の高い箇所を抽出し、効率的な防災設備の整備を可能にします。

関連する装置等