
REPORTER 5
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建築都市空間デザイン専攻 |
[PROFILE] |
REPORT1
地震の強震動予測を行うために必要な
強震動特性を評価する研究
地表面で観測される地震動は、震源特性・伝播経路特性・サイト特性の3つの特性により決定されます。この3つの特性を適切に評価することが、強震動予測の精度向上につながり、地震被害の軽減に役立ちます。私が所属する都市防災学研究室では、来るべき大地震の地震動を高精度に予測するために必要な3つの特性の評価と予測手法の研究に取り組んでいます。その中で私は、九州地方で発生した2006年大分県西部の地震(図)の伝播経路特性の評価をテーマに研究を行っています。
REPORT2
同じ地震でも大きく異なる
伝播経路の特性を明らかにする
この研究テーマに興味を持ったきっかけは、対象地震の特徴的な波形です。図に示すように震央距離がほぼ等しい地点であるにもかかわらず、火山地帯を境にして、東側と西側で振幅が数倍も異なる地震波が観測されました。これは深さ150kmのフィリピン海プレートの内部で発生した地震波が、東側では減衰の小さなプレート内部を、西側では減衰の大きな区間を伝わったことによると考えられます。この大きく異なる伝播経路の特性を明らかにすることが私の研究の目的です。
REPORT3
大地震に備えた都市の防災計画や
地域の地震被害の軽減をめざして
私たちの研究は、建築物の耐震設計や都市の防災計画などの地震防災対策のよりどころとなる情報を提供するものです。地震工学の対象は自然から社会と多岐にわたります。現在の研究が有効な地震防災対策につながるように、幅の広い視点で研究に取り組み、近い将来発生が予想されている大地震時の、地域の地震被害軽減に寄与できればと考えています。
REPORT4
研究対象のフィールドに出かけて
自分で記録をとったり解析を行っています
私たちの研究室では年に数回、サイト特性の評価のため常時微動観測へ出かけます。写真は十勝平野に位置する芽室で、地下構造を推定するための観測実施した時の様子です。真冬の北海道での観測ということで、雪の心配もありましたが幸い天候に恵まれスムーズに観測が行えました。私の研究はデータの解析なので、研究室にいることが多いですが、実際に研究対象としているフィールドに出かけ、自分で記録をとり、解析を行うという一連の過程を経験できたことはとても良い刺激になりました。
REPORTER 1
応用物理学専攻
半導体量子工学研究室
博士後期課程2年
鍜治 怜奈REPORTER 3
人間機械システムデザイン専攻
ロボティクス・ダイナミクス研究室
修士課程1年
片山 恭平REPORTER 5
建築都市空間デザイン専攻
都市防災学研究室
修士課程2年
重藤 迪子
REPORTER 2
総合化学専攻
界面電子化学研究室
博士後期課程2年
小山 瞬REPORTER 4
量子理工学専攻
量子放射線科学研究室
修士課程1年
山口 孝幸REPORTER 6
環境創生工学専攻
水質変換工学研究室
博士後期課程1年
木村 善一郎