
大学院生活って? 研究内容や研究室の雰囲気はどんな様子?
3人の大学院生に、それぞれの研究室を紹介してもらいました。
REPORTER 2
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量子理工学専攻 |
[PROFILE] |
REPORT1 まずはそれぞれ研究テーマを紹介
機能性サブミクロン球状粒子の合成
液中に分散させた原料粒子をナノ秒パルスレーザーによって瞬間的に加熱することで、ある程度サイズの揃ったサブミクロン球状粒子が生成します。1万分の1ミリメートル(サブミクロン)程度の粒子を、10億分の1秒(ナノ秒)ほどの加熱時間で形成するため、この材料合成法で形成した粒子は、従来の手法では得られなかった特徴を有しています。機能性サブミクロン球状粒子の合成で、実社会に役立てる可能性に魅力を感じています。

▲ サブミクロン球状粒子
REPORT2 具体的にはこんな研究をする日々です
実際に粒子を合成・生成過程の数値解析
私たちの研究室では、高出力のナノ秒パルスレーザーを用いてサブミクロン球状粒子を実際に合成できます。私は実験結果を基に理論から物理モデル作り、計算プログラムを組んで粒子の生成過程を解析しています。生成過程に対する理解を深めることは、効率的な粒子合成法の確立や粒子サイズ・組成といった特性の制御につながります。これまでにない画期的な球状粒子の創成を目指して、日々研究に取り組んでいます。

▲ サブミクロン球状粒子合成の様子
REPORT3 実用化の可能性など研究がめざすもの
様々なデバイスへの応用
サブミクロン球状粒子は、幅広い分野への応用が期待できる材料です。可視光の波長に近いサブミクロンサイズの球状粒子は優れた光散乱性を示すため、太陽電池や化粧品など散乱体として利用できます。また、サブミクロンサイズかつ滑らかな表面を持つことから、血管中での薬剤キャリアとして期待されます。最近、サブミクロン球状粒子が非常に優れた強度を有している可能性が高まり、摩擦低減材など工業製品への応用も考えられています。

▲ 応用例(太陽電池)
REPORT4 研究室の外ではこんなワタシです
海外の体験から学ぶ
北海道大学リーディングプログラムの支援で積極的に国際学会・語学研修に参加でき、昨年は4カ国に行きました。海外での体験は、日本では得られないものです。英語力に不安はありましたが、勇気を持って現地に飛び込むことで、語学力やコミュニケーション力のアップを実感しました。また、週末の楽しみはサッカーで、所属する「札幌北大クラブ」は今年度から北海道のトップリーグで戦います。このように、研究室の外でも充実した生活を送っています。

▲ 中国の風景(上)・サッカーの集合写真(下)
REPORTER 1
北方圏環境政策工学専攻
構造システム研究室
修士課程1年
佐藤 諭佳 Yuka SatoREPORTER 2
量子理工学専攻
プラズマ物理工学研究室
修士課程2年
榊 祥太REPORTER 3
総合化学院 総合化学専攻
有機元素化学研究室
博士後期課程1年
小島 遼人