
Four Lives 04
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物質化学専攻 |
[PROFILE] |
研究編
「社会人博士課程」という選択
実験の様子 私は、北海道立工業試験場(以下、道工試)に勤務しながら就業時間外に北海道大学で勉強・研究を行う、いわゆる社会人博士課程の学生です。まず、「社会人博士課程」を選択した経緯をご紹介します。
道工試では北海道の産業技術力強化の支援を目的として、産学官や民間企業等との共同研究をはじめ、研究開発、技術支援、技術者の養成、技術情報の提供、連携・交流といった事業を行っています。その中で、私は特にセラミックス材料の研究・開発に従事しています。近年、社会および科学技術は多様化し、それに対応するため、新製品の研究・開発も異分野のスタッフがチームを作って取り組むことが多くなっています。例えば、私が携わっている研究・開発のひとつでは2企業・2機関が協力していて、スタッフの専門も工業・農業・営業と多岐にわたります。チームでの仕事は、工業の視点では克服困難な課題が農業の視点であっさり克服できたり、工業の人間では思いもよらない問題点を指摘されたりして、なかなか面白いものです。とりわけ、自分の意見が重宝されるときは快感です。そういう環境の中で、やがて自分の専門というものを改めて意識するようになりました。そこで、今の仕事を続けつつ、異分野の人からも必要とされる高度な専門性を身につけるために、社会人博士課程という道を歩むことを選択しました。
研究室にて
ゼミの様子
実験の様子
北海道立工業試験場
生活編
職場と大学の両立・・・e-Learningの活用
大学では職場と同様「セラミックス材料の開発」をキーワードに、種々のプロセスを用いたBi層状構造化合物の低温焼結に関する研究を行っています。ここでは、研究内容よりも、職場と大学の両立に役立つ工学研究科のe-Learningというシステムについてご紹介します。 博士課程に属する以上、修了には履修と所定の単位の修得が必要です。しかし、勤務を続けながら、毎週、定刻の講義を受講することは困難です。そこで、e-Learningを活用しています。e-Learningでは申請書を提出した後、指定されたアドレスのログイン画面でユーザーIDおよびパスワードを入力するとe-Learning受講科目を閲覧できるようになります。つまり、大学ではもちろん、自宅でも出張先のホテルでも、早朝でも深夜でも、インターネットがあれば自分のペースで受講が可能になります。そして、受講状況は記録され、所定の回数を受講し、担当教員に認定されれば単位を修得できます。配信コンテンツのウィンドウには担当教員の講義の動画と、授業内容のスライドが表示され、まるで教室で受講しているようです(図1)。聞き損ねたり、理解し損ねたところは何度でも戻って再生できるという利点があり、また、質問やレポートの提出などは担当教員と直接メールでやりとりできます。このシステムのおかげで、職場と大学の両立を続けられています。
図1 e-Learningの画面

Four Lives01
有機プロセス工学専攻
反応有機化学研究室
修士課程2年
下馬場 智Four Lives03
エネルギー環境システム専攻
流動場システム工学研究室
博士後期課程2年
藤本 修平
Four Lives02
環境創生工学専攻
維持管理システム工学研究室
修士課程2年
中村 麻里亜Four Lives04
物質化学専攻
無機合成化学研究室
博士後期課程2年
執行 達弘