特集 06
子育て
工学研究院量子理工学部門 プラズマ環境プロセス研究室
准教授
白井 直機
白井先生の裏の顔
研究と育児
実験系の研究室に所属しているので日頃から試行錯誤を繰り返し、時間をかけて実験してもうまくいかないことも多々ある。
昨年、第一子が誕生して父になった。妻も4月から仕事に復帰し、毎朝私が保育園に子供を送る生活を続けている。イクメンと言われるほど育児に協力できているかはわからないが、生活は一変した。考えてみると育児と研究は似ている。こうすればうまくいくだろうとやってみても、実際にはうまくいかないことが多い。どうしたら泣かずにミルクを飲んでくれるだろうか、早く寝てくれるだろうか、試行錯誤の連続である。何度も色々なことを試すとなんとなく傾向が見えてくる。大泣きしてどうにもならないとき、団扇で仰いでみたら泣きやんだ。なかなか寝てくれないときに部屋を変えて抱っこしてみたらいつのまにか寝ていた。試行錯誤しながら発見した息子の特性。日々成長するので、最近は団扇作戦も効かなくなったが、色々と試すとなんとなく傾向が見えてくる。オムツ交換は回数をこなすとスピーディーにできるようになる。これも実験装置に慣れることと似ている。
何よりも大事なのは楽しみながら行うこと。研究も楽しみながら試行錯誤していると、良いアイデアも生まれる。育児も実際には大変なことも多いが、日々の成長・変化を楽しみながら積極的に働くと、妻の機嫌もよくなる(はずである)。しかし、これも実際にはうまくいかないことが多い。研究同様、難解である。