北海道大学大学院工学院 | 構造デザイン工学研究室

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免震構造

大規模な地震力が作用する場合、個々の構造部材の強度を上げ、構造物の剛性を向上させることのみで地震力に抵抗することは限界があると近年では考えられています。 これは1995年1月の兵庫県南部地震において、想定外の地震力発生によって構造物が多大な被害を受けた事実が証明しています。 そのため、構造物の剛性の向上と同時に、エネルギー吸収性能をもつ部材を構造物に取り入れることで損傷を最小限に抑え、構造物全体の安定性が失われないようにすることが重要とされています。 そこで構造デザイン工学研究室では、免震支承をとり入れた橋梁構造物や、斜張橋の水平梁に免震デバイスを導入した構造物の大地震時における動的解析を行い、免震装置の有無・特性の相違を考察し、新たな免震構造の可能性を探ろうとしています。

鋼製タワーのエネルギー吸収機構に関する研究

ノースリッジ地震や兵庫県南部地震のような巨大地震動に対して、高架橋の鋼製橋脚や、斜張橋や吊橋の鋼製タワーのような門型構造物のすべての構造部材を弾性範囲内で設計することは困難であります。 そこで、ある限られた部材にのみ損傷を許す方法、または、ある特定のエネルギー吸収機構を設置することにより、構造系システムとしての安全性を保つことが有効と考えられています。 本研究では低降伏点鋼や免震装置を導入することにより、その耐震性能の向上を目指しています。

斜張橋タワーの非線形応答に与える水平梁の影響に関する研究

近年では、想定されるあらゆる地震動に対し全ての構造部材が損傷することなく健全性を保つような耐震設計は困難となっています。 そのため、構造物の剛性を向上させることに加え、同時に構造物としての機能を損なわない範囲内で部分的に損傷を許容することが重要であると考えられています。 これらの要求を満たすために、免震の概念を橋梁にも採用するケースが増加してきています。 本研究では鋼製斜張橋タワーを解析対象として、タワーの水平梁に免震性能を有する部材を取り入れ、その効果について考察を加えることを目的としています。

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