分野研究紹介


マルチスケール機能集積分野

エネルギー利用の高効率化とそのためのマテリアル開発基盤を構築するためのナノからマクロまでのマルチスケールにわたる材料の解析・評価を電子顕微鏡法ならびに計算機シミ ュレーションにより遂行し、イオン注入・電子線照射を応用したエネルギー材料の機能化 のための研究を展開している。特に、半導体・セラミックスの粒界・界面構造解析に基づく電気エネルギー変換の高機能化、苛酷環境用材料とエネルギー変換マテリアル界面構造評価、ならびに原子エネルギー変換の高効率化のための革新的材料開発基盤を確立する。

主要研究テーマ

  • 半導体/金属および酸化物/金属界面の原子構造と電気的特性の評価
  • 半導体原子構造解析とイオン注入による新規デバイス創製への応用
  • 新世代原子エネルギー変換材料のキャラクタリゼーションに基づく機能材料創製
  • マルチ高エネルギービームと計算科学を応用した多機能エネルギー変換材料設計

量子エネルギー変換材料分野

本分野は、先進エネルギー利用システムの確立とそれに必要な材料開発を主務とする。高効率なエネルギー変換システムの開発のためには超高圧、強腐食条件下などの過酷環境に耐えうる材料創製が必要とされている。このような要請に応えるために、具体的には、非 平衡プラズマに曝される耐候材料、長寿命化原子炉あるいは超臨界水型炉の実用に向けた照射環境用の耐候材料開発、ならびに中性子、イオン、電子線、フォトンなどの高エネルギー量子ビーム利用によるナノ材料 開発を行うことを目的とし以下の研究項目を推進する。

主要研究テーマ

  • プラズマ応用によるエネルギー変換機構とマテリアル創製基礎研究
  • 量子ビーム利用による材料基礎研究
  • 過酷環境用先進材料の開発
  • 高効率量子エネルギー変換材料ならびに原子エネルギーに関する材料開発

光・熱エネルギー変換材料分野

本研究室では、物質の多様な物性を材料科学の立場から最大限に活用して、高効率で環境低負荷な光エネルギーの変換、熱電エネルギー変換のための高度な機能を持つ新しい材料の開発創製研究を進めている。 将来のクリーンエネルギーとして期待される水素を、太陽光を用いて水から直接製造する「太陽光水素製造(水の光分解)」の研究を中心に、光エネルギーを用いて有害物質を分解無害化する「光環境浄化」などのグリーンテクノロジー研究を進め、これらに供する新機能材料システムの開発研究を進めている。

主要研究テーマ

  • 光反応の材料科学基礎
  • 光誘起ナノ材料創製(結晶光合成)
  • 光電変換材料のナノ科学
  • 微細構造制御による熱電材料の性能向上

エネルギーメディア変換材料分野

エネルギーのカスケード利用やプロセス間リンクのために、水素や熱を対象にエネルギーを高密度貯蔵、輸送、および高効率変換する材料の開発を行う。そこでは、主としてペロ ブスカイト化合物などの不定比化合物を高精度に成分制御できる燃焼合成により製造する。 同時にそれら材料を利用するシステムをエクセルギー理論や炭酸ガス排出抑制の観点から 評価・設計する。

主要研究テーマ

  • 水素製造,貯蔵材料の開発と評価
  • 次世代製鉄技術の開発
  • 耐熱材料の燃焼合成
  • 各種電池材料の開発と評価
  • 潜熱熱電変換材料の燃焼合成
  • 熱電変換材料の燃焼合成
  • 液相プラズマ法によるナノ材料合成
  • 民生・産業間連携のためのシステム設計

エネルギー変換システム設計分野

当研究室では、化学の力により「資源・エネルギー・環境」に係わる問題の解決を目指し、主に劣質・未利用化学資源の高度利用法の開発を推し進めている。具体的には、現在未利用の炭素資源(バイオマスや低品位石炭など)をクリーンエネルギーや高価値化学原料などに効率よく変換できるプロセス、劣質な鉄鉱石資源(リモナイト鉱や脈石リッチ鉱石など)をアップグレーディングし製鉄原燃化するシステムならびに排出されたCOを再利用(カーボンリサイクル)する技術の開発に取り組んでいる。また、食品ロス等の視点から、海洋生物資源(魚類や貝類など)の鮮度管理システムに関する化学工学的研究も進めている。得られた成果は、「持続可能な開発目標(SDGs)」のGoal7、Goal9、Goal13、Goal14等の達成に大いに貢献できると期待される。

主要研究テーマ

  • クリーン・コール・テクノロジー:
    • Goal13 Goal9 Goal7 ガス化燃料電池複合発電用触媒の開発
    • ヘテロ元素のケミストリーの解明
    • 高温ガスクリーニング法の構築
    • 劣質・未利用炭素資源コークス化技術の確立

  • 環境調和型製鉄プロセス:
    • Goal13 Goal9 低品位鉄鉱石アップグレーディング法の開発
    • 化学気相浸透法を用いる炭素内装鉱の製造
    • 水銀化合物の発生挙動の解明と排出抑制法の確立
    • 製鋼スラグ中のリンの選択的分離回収技術の構築

  • カーボンリサイクル:
    • Goal13 Goal9 Goal7 炭素循環型発電システムの開発
    • 量子化学計算を用いたCO転換触媒の設計

  • 水圏生産サイエンス:
    • Goal14 Goal9 魚介類の食べ頃の「見える化」装置の開発
    • ITCを利用した魚介類の鮮度評価システムの開発と実証

複合量子ビーム超高圧顕微解析研究室

300kV、400kVイオン加速器2台と1300kVの超高分解電顕(点分解能0.117nm)を連結したマルチビーム超高圧電子顕微鏡に、複数のレーザーを利用できる光学系を増設し、イオンビーム、レーザー光、電子など世界で初めて複数の量子ビーム照射下で原子レベルでのその場観察が可能な複合量子ビーム超高圧電子顕微鏡を開発しました。

中性子材料解析研究室

3中性子は物質の原子レベルでの構造や運動状態の研究に欠くことができない粒子であり、その独特の性質を使用した物質研究(新材料開発や生体物質機能解明など)や産業使用(航空機・ロケット部材の製品検査や原子力製品の残留応力会遺跡など)がすすめられている。本学では、電子線形加速器を一次ビーム発生源に用いる小型パルス中性子源は稼働しており、それを利用した材料研究が可能なことが大きな利点となっています。中性子による材料研究を目標に、中性子生成源やビームライン等の基盤技術の開発、中性子小角散乱やイメージングといった利用手法の開発、中性子やX線の単独/複合利用の材料解析への応用を研究しています。