センターについて

ご挨拶


新たなエネルギーの創生と
次世代の人材育成

令和4年1月吉日
センター長 渡辺 精一

センター長渡辺精一

本センターは、工学研究院附属の研究センターとして、材料科学ならびにエネルギー工学を基礎としたSDGsに資する新たなクリーンエネルギーの創生と高効率変換に関する基盤研究を行っています。現在、グローバルな環境・エネルギー問題が顕在化し、従来の石炭や石油に主に依存したエネルギー社会から脱却し、太陽光、風力、バイオマスなどの多様な再生可能エネルギー源の利用に供する高効率で安全なエネルギー変換システムの構築が求められています。そこで本センターでは、①高効率なエネルギー変換を達成するシステム及びマテリアルの開発に関する研究、②エネルギーに関する学際的かつ融合的な研究教育活動、③エネルギーに関連する分野を融合する産学連携を含む研究ネットワークの形成を行うことをミッションとしています。その実現のため、マルチスケール機能集積分野、量子エネルギー変換材料分野、光・熱エネルギー変換材料分野、エネルギーメディア変換材料分野、エネルギー変換システム設計分野の5研究室を設置し、高効率エネルギー変換やエネルギー貯蔵に不可欠な機能性材料の創製ならびにその材料の原子レベル構造・機能解析、さらにはそれらを用いた新規エネルギー変換プロセス・エネルギーメディアに関する最先端研究を推進し、グリーンイノベーションに資する研究教育拠点として貢献することを目指しています。教育面では工学院および総合化学院の協力講座として学部生・大学院生の教育にも参画し、エネルギーに関連した次世代の人材育成にも貢献しています。

また、本センターでは、マテリアルの動的プロセスを原子レベルで観察可能な、世界的にもユニークなイオン加速器2基とパルスレーザー発振器を敷設したマルチビーム超高圧電子顕微鏡を擁する複合量子ビーム超高圧顕微解析研究室、さらには材料の中性子線解析を可能とする最大加速エネルギー45MeVの電子線型加速器を擁する中性子材料解析研究室を2018年4月に設置いたしました。電子線と中性子の両方の量子ビームを利用した先端的な構造解析システムの利便性を上げ、お互いを相補的に活用する環境を整備しています。ロバスト農林水産工学国際連携研究教育拠点構想を始めとする本学大学院工学研究院の研究教育拠点構想や学内外の研究者の融合研究、学際研究を支援しています。