エンジンに懸ける夢への翼

私は雄大な自然に抱かれた標高平均約3,000mの「世界の屋根」と呼ばれるチベット高原から参りました。大学では機械設計を専門に学び、卒業後1年間重機のサービスエンジニアとして勤めました。4年前に日本の重機技術に憧れて来日し、特にエンジン技術に興味を持ち、ディーゼルエンジン研究で有名な北海道大学大学院のエンジンシステム研究室に進学を決心しました。私の中では将来重機のプロとして世界で活躍したい思いが強く、日本語以外にも英語とドイツ語を勉強しており、全部で5ヶ国語を話すことができます。

私の研究テーマは、着火性の低いガソリンをオゾン雰囲気中に噴射して着火性を向上させ、圧縮着火により燃費向上と排出ガス低減を図ることで、現在修士１年生の学生と二人でこの研究に取り組んでいます。大学では作業スケジュールの計画を立て、週2回程度のエンジン実験を実施し、その結果を二人で解析して結果をまとめ、毎週行われる先生たちとの研究ミーティングを通じて意見交換をしながら研究を進めています。

北大に来て特に良かったことは、色々な国の多くの学生と友達になれたことです。彼らとの交流を通じて全く違う文化や考え方を体験し、前向きに頑張る強い意思を持てるようになりました。私は結果が簡単に予想できない未知の世界を探求することが好きで、エンジンに懸ける自分の夢に向かって翼をつけて飛んでいきたい、そのような気持ちで一杯です。