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多彩な面々による、
工学研究的フリートーク。

卒業生コラム

橋を架けるということ

JFEエンジニアリング株式会社 建設部
西間 友洸

[PROFILE]

出身高校
大阪府立生野高等学校
2014年3月
北海道大学工学部 環境社会工学科 卒業
2014年4月
北海道大学大学院工学院 環境フィールド工学専攻 入学
2016年3月
北海道大学大学院工学院 環境フィールド工学専攻 修了
2016年4月
JFEエンジニアリング株式会社 入社

縁の下の力持ち

例えば家族や友達とドライブを楽しんでいるとき。皆さんが何気なく通ったその道にいくつの橋が架かっていたでしょうか。ほとんどの方が「そんなの分からないよ」とおっしゃるかと思います。しかし、それら何気なく通っている橋の一つひとつが完成するまでには多くの技術者たちの努力が隠されているのです。。

橋を架けるということ

目の前に渓谷があり、橋が架かっている。何でもない光景です。橋は架けてしまうと非常に安定した構造物となります。では、あなたがそこに一から橋を架けなければいけないとしたら?途方に暮れてしまいますよね。何の支えもない空中に構造物を造るというのは本当に大変ですが、工学の知識を駆使してそれを行うのが私たちの仕事です。時には両岸にワイヤーを張って映画さながらのワイヤーアクションで支えながら。時には一つの橋脚からバランスを取りながらヤジロベエのように。橋を架けるというのは非常に奥が深くドラマにあふれています。

学生のみなさんへ

学校で学んだことがそのまま仕事に活きることはほとんどないですが、それが基礎になっているのも事実です。工学部で使った教科書は、使わないと思っても捨てずにとっておいたほうがいいです。

私が担当した工事の一場面。東名高速道路を通行止めして長さ約100m、重さ約500トンの橋を架けているところ。両脇の光っている装置で橋を吊り上げている。ここまでは何百トンもの重量を支えることができる特殊な車両(橋の下の緑色の装置)に搭載して、道路の外から運んできた。