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モチベーションを維持する・高める

 才能がある人は確かにいますが、自分の周りを見ると、多くの場合、結局は人一倍努力した人が成功しているように見えます。「努力した人が必ずしも成功するとは限らないが、成功した人は皆必ず努力している」のだそうです(森本 2009)。しかし、ほぼ全ての人間は安きに流れます。努力しようと考えた結果長続きしなかったという経験は、全ての人が経験済みなのではないでしょうか。
 努力を継続する他の方法として、月並みですが、楽しみながらやるというのが有効です。楽しい、やり遂げた等のポジティブな気持ちは、脳への「報酬」となり、脳はこの報酬をまた得ようとする、すなわち、その行動を繰り返したくなるそうです(茂木 2007)。苦痛な勉強・仕事もいかに楽しみを見つけて(こじつけて)、モチベーションを維持し、継続していくか。これが成功の鍵のようです。故黒澤明氏は「面白くない仕事もとりあえずはやってみる。やっていると自ずと面白い点が出てくる。何事も選り好みせずやってみることが大事である」といったようなことをおっしゃっていました。また、松井秀喜氏は「意識が変われば行動が変わる。行動が変われば習慣が変わる。習慣が変われば人格が変わる。人格が変われば人生が変わる。」というフレーズを座右の銘にされているそうです(森本 2009)。
 もう一つの方法として、自分を周囲と比較して客観的に見ることも有効です。自分の研究室の隣の席の人はいかに頑張っているか、隣の研究室の人は、他の学科の人は、他の学部の人は、他の大学の人は、そして海外の学生は・・・。このような想像力が大切です。
 私の場合、やる気が出ない時は、頑張っている人の本を読んだりテレビを見たりするようにしています。成功者のドキュメンタリー番組やノンフィクションの話に接すると、単純な性格のため「自分も何かしなければ」という気になれます。最近motivateされた本は「NASAより宇宙に近い町工場(2009)」です。以前著者の植松努さんの講演もお聞きしたことがありますが、講演も是非聞かれることをお勧めします。本のオビにも書いてあるように、小学生から経営者まで、もちろん大学生にも読んで欲しい本です。
 研究室(研究グループ)の活動は、中小企業・ベンチャー企業と似ている、と感じます。教授をトップとした比較的小さな集団で、指示もトップダウンで与えられます。一人一人の努力・成果は、母集団が小さいために、大企業に比べるとグループに大きなインパクトを与えます。逆に言うと、ネガティブな考えを持つ人が少しでもいると、ネガティブな空気がグループに悪影響を与えやすいとも言えます。
 ミラーニューロンという神経細胞があるそうです。他人がある行動をしているのを見たとき、自分はその行動をしていないのに、あたかもその行動を自分もしたかのように活動する神経細胞だそうです(茂木 2007)。努力している人がそばにいるのなら、その人に共感することで自分も達成感を味わえ、モチベーションがあがるのかもしれません。自分のモチベーションがあがれば、さらにもう一人のモチベーションをあげることも可能になります。優れた研究室・職場には優れた人材が集まり、そのグループはさらに発展していきます(所 2009)。そのような厳しくも楽しい環境に身を投じ、自分が、さらには友人が成長することは、素晴らしいことと思います。