注目の話題

多彩な面々による、
工学研究的フリートーク。

卒業生コラム

研究と技術支援の二刀流を目指して

北海道立総合研究機構 
産業技術研究本部 工業試験場 
研究職員 米田 鈴枝

[PROFILE]

出身高校
新潟県立中央高等学校
2012年 3月
北海道大学 工学部 応用理工系学科
応用マテリアル工学コース 卒業
2012年 4月
北海道大学大学院工学院 
材料科学専攻 入学
2014年 3月
北海道大学大学院工学院 
材料科学専攻 修士課程 修了
2014年 4月
北海道大学大学院工学院 
材料科学専攻 博士課程 入学
2014年10月
東京工業大学大学院理工学研究科 
材料工学専攻 博士課程 転入学
2017年 3月
東京工業大学大学院理工学研究科 
材料工学専攻 博士課程 修了
2017年 4月
地方独立行政法人北海道立総合研究機構入構 工業試験場 配属

指導教員にボソッと一言

「テーマを変えたいです」と指導教員に言ったのは、修士1年の秋でした。これまでの研究テーマは面白かったものの、結果も考察もシンプルで、どこか物足りなさを感じていました。周りの同期や先輩が悩みながら研究を行っている様子も羨ましかったのだと思います。新しいテーマでの研究は、「結果は出るけど解釈が難しい」「結果と結果が繋がらない」と、もがく日々が続きました。しかし、ある発見によって、バラバラだったパズルのピースがうまくはまるように、これまでの結果が全て繋がりました。この経験は今の研究生活での支えとなっています。

研究よりも難しい!?

私が働いている北海道立総合研究機構 工業試験場では、研究だけでなく、道内企業の技術支援も大事な業務です。技術相談では、現場で起こっている複雑な現象を目の当たりにします。助言するには幅広い知識が必要で、学生時代の授業ノートを引っ張り出すこともあります。また、学会で発表するのとは違い、専門用語ばかりを並べて説明しても伝わらないので、話す相手を意識し、その場にあった言葉の使い方をするよう心がける必要があります。研究とは違った難しさもありますが、問題が解決できた時にやりがいを感じています。

発電ボイラー用金属材料開発のために作製したオリジナル装置。700℃程度の高温まで加熱して実験します!