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多彩な面々による、
工学研究的フリートーク。

研究・活動紹介

ウッドデッキ・誘導灯設置プロジェクト

建築都市空間デザイン専攻 
建築デザイン学研究室 
修士課程2年 山縣 彩/吉田 穂波

[PROFILE]

出身地
神奈川県(山縣)・宮城県(吉田)
出身高校
私立山手学院高校(山縣)・宮城県立仙台二華高校(吉田)
趣味
食べること(山縣)・筋トレ(吉田)
ひとこと
よく食べ、よく運動し、健康な学生生活を。

様々な人との協働で学び、
利用者を想いデザインする

第二の玄関としてのウッドデッキ

ウッドデッキプロジェクトは、2016年の北大総合博物館リニューアルに伴い、車いす専用の昇降機を設置することをきっかけに始まりました。その際に、単にバリアフリー化を進めるのではなく、この歴史的な博物館の「第二の玄関」とすることを考えました。大学の質的向上のための環境整備を自主的に行うことが求められる中で、北大の豊かな資源を活用した自発的なキャンパス整備の仕組みや魅力的な屋外空間の創出に取り組めたと思います。

学生という立場で、博物館や研究室の先生、大工の皆さんと議論しプロジェクトを進めていく過程は貴重な経験となりました。学生で複数チームを作り、博物館職員の方に向けて設計案をプレゼンし、最終案を決めるコンペティションはとても刺激的でした。私たちが企画・設計・施工に関わったこのウッドデッキが、これからも多くの人に使われ、賑わいのある場所としてより発展していくことを楽しみにしています。(山縣)

博物館前庭から
キャンパスを豊かに

街灯のない博物館の前庭は日が落ちると暗く危険で「開館しているかわからない」という声も挙がっていました。博物館の前庭をより明るくし、豊かなキャンパス空間を創出することを目標に、ウッドデッキの設置に引き続き、屋外用の照明付き置き家具のデザインと設置を行いました。スケッチや3Dモデルなどを用いて照明家具の設計を行い、さらに製作費用を募るため、博物館との協働でクラウドファンディングにも挑戦し、リターン品のデザインを行いました。最終的に約160万円の支援を頂き、現在は試作品を博物館前に実験的に設置しています。

博物館を訪れる人の気持ちをより豊かにしたいという想いでデザインした照明付き置き家具も、支援者への感謝の気持ちを伝えるためにデザインしたリターン品も、実際にカタチとなったことに大きなやりがいと喜びを感じました。これからも建築デザインを学ぶ人間として広い視野を持ち、使う人を想いながら、ものづくりに挑んでいきたいです。(吉田)

北大祭中のウッドデッキ。人々が思い思いに過ごしています。
学生で「照明付き置き家具」のデザインを検討している様子。
完成した「照明付き置き家具の試作品」。