VOICE Square

多彩な面々による、
工学研究的フリートーク。

VOICE

来た、見た、学んだ。

応用化学部門
分子集積化学研究室
准教授 山本 拓矢

[PROFILE]

出身地
京都府
趣味
ジョギング
大学生に向けてひとこと
大学・大学院の期間は留学のチャンスです。この機会を活かして世界を体験してください!

私は、日本の高校を卒業後アメリカに留学し、学士号(B.S.)と博士号(Ph.D.)を取得しました。その後帰国し、ポスドク・助教を経て2年半前から准教授として北大工学部で化学の教育・研究を行っています。

最近は大学での英語教育の充実、さらには学生の留学を推奨していますが、私自身が大学に入学する頃はこういったカリキュラムはほとんどありませんでした。そのため、本格的に国際化された環境において学び、教育・研究に関する世界的な視点を身につけるために大学学部よりアメリカへの留学を決意し、博士号までをユタ大学で取得しました。

アメリカには世界各国から多くの留学生・研究者が集まり、自分も含めて様々な国の人は化学という共通の畑に身を置いていますが、それに対する考え方や取り組み方は全く違っているということを痛感しました。よく言われることですが、日本では組織という社会的単位を重要視しますが、アメリカでは個人に重きを置きます。この違いが輩出する人材に大きく影響していると考えます。例えば、日本の教育機関には研究室の基盤となる知識や技術がきちんと先輩から後輩に受け継がれるしくみがありますが、同時に発想やアイデアまでも踏襲することも少なくありません。アメリカでは個人の独立性が試され、似たような研究を行っていては一人前と認められません。そして、その風潮が新概念の創始につながることも頻繁にあります。

高校生・大学生の皆さんも、自由に学べる大切な時間を活かして世界を実感し、良いところ・難しいところ全てをひっくるめて違った文化を経験してはいかがでしょうか。

Commencement Ceremony後の写真