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応用マテリアル工学コースは、北海道大学工学部の応用理工系学科に属しています。

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学習・教育方針

学習・教育方針

ナノレベルからの材料設計、地球温暖化防止のためのエコプロセス、これまでにない新規機能材料の創製など、持続的社会形成のために果たさなければならない材料工学分野の専門基礎教育を行います。材料科学、物理化学、システム工学、エネルギー工学を中心とした物理・化学の学際的専門教育プログラムを実施するとともに、専門英語教育、プレゼンテーション、インターンシップなどを実施し、個性豊かな研究者、技術者を養成いたします。

キーワード:材料設計、エコプロセス、新規機能材料、持続的社会、個性


コース長からのメッセージ

ようこそ私達のホームページへ、応用マテリアルコースの教職員・院生・学生を代表して、心より歓迎させていただきます。

私達のコースの誕生は、1942年(昭和17年)に北大工学部の第6番目の学科として生産冶金工学科が設立されたことにさかのぼります。その後、学科の名称が冶金工学科(1952-1971)、金属工学科(1971-1994)、材料工学科(1994-2005)と変更になり、さらに2005年4月から応用理工系学科応用マテリアル工学コースとなりました。約60 年の歴史を担う伝統ある学科です。この間約1800名の学部卒業生、550名の大学院卒業生を送り出しましたが、その多くが素材産業や重工業をはじめとす る産業界で技術者として、あるいは学界における研究者として先導的な立場にたって活躍しています。

現在の応用マテリアル工学コースは8つの研究室と3つの協力研究室、3つの連携口座から成り立っており、教授11名、助教授9名、助手10名、技官3名及び事務官を合わ せた約38名の教職員スタッフと、学部学生120名、大学院修士課程院生62名、博士課程院生9名の総計 191名の学生、合計約229名の大きな学科です。

昨今、IT革命の名前のもと情報産業が喧伝されていますが、ソフトだけでは世の中が成り立たないことは言うまでもありません。私達の生活の基本にはハードが不可欠です。より優れたソフトもハードの開発をまたずして実現し得るものではありません。このようなハードの中心にあるのが材料工学です。太古の 昔、人類が石器を利用したときから現在の鉄器文化まで、私達は常に材料に関わりを持ちその恩恵を受けてきました。そして、快適な住居や台所用品など日常生 活と密着したものから、電子・原子レベルでのエレクトロニクスデバイスの開発や、大型架橋、宇宙船など巨大な構造物の素材生産等、極微から超大に至る夢の 先端技術の世界まで、材料工学は人類の今と未来に対して基幹技術としての責務を担っています。

一方、昨今の鉄鋼業界は中国の経済的躍進によって好況を続け、材料工学をとりまく環境は好転しています。しかし、旧来の「材料」の概念を覆すような新しい発想の導入、そして、これまでのように生産量やコストだけを追求する姿勢から、環境とのより良い調和を目指した材料開発と製造プロセスへ の転換が強く望まれます。その過程においては、物理学・化学に加えて、生物学のような本質的に複雑系・非線形系を扱う学問から多くのことを学んでいく必要 があると思われます。又、生産プロセスへの効率的で積極的なITの導入は言うまでもありません。

私達は人類のより良い未来に対して、材料工学の研究と教育を通じて貢献したいと願っています。多くの経験と学識・知識をおもちの学界・産業界の先輩諸兄か らの忌憚のない御意見、御叱正、激励をお願い致します。又、一般社会の方々からの御質問、御批判をお待ちしております。真摯にお応えしていきたいと思って います。

そして何よりも、柔軟な感覚と考え方、そして好奇心と活力に溢れた若い人々、君達がこの自然とロマン溢れる北都・札幌の地で応用マテリアル工学コースに参集され、私達に新しい力を与えてくれることを、そして私達と一緒に切磋琢磨していくことを願ってやみません。