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表界面微細構造研究室の研究内容をご紹介します。
(随時更新中です)
当研究室では、金属ナノ粒子・微粒子の研究を広く行っておりますが、その応用展開のなかで、実用化を目指して、電子部品部材への応用展開を行っています。
銅、ニッケルなど遷移金属粒子を化学還元法などで調製し、耐酸化性を付与した形で粒子径を揃えたものを得ています。すでに、数nmから200 nm前後まで粒子径をそろえて銅ナノ粒子・銅微粒子を得ることに成功しています。
このような小さな粒子径の銅ナノ粒子を非酸化状態で粉末として得られる系 はなかなかありません。今後の展開を期待しています。
最近では粒子合成のみならず、均一なインク・ペースト化についても努力をしているとともに、融解挙動、焼結挙動など興味ある変化についても観察してきており、今後、産業界の求めに応じた銅ナノ材料の供給を可能とするものと考えています。
大学の研究室でここまで展開している例もあまりありません。銅のナノ材料においては、実用性の面では世界をリードする内容を有していると自負しており、今後積極的に特許 出願、論文発表を行って参るとともに、導電性材料の元素代替および低コスト化(ニッケルから銅へ、銀から銅へ)に向けて、新しい展開を模索しています。
今後大きく展開すると考えられるプリンテッドエレクトロニクスの一翼を担いたいと考えています。
金微粒子については以前より研究を重ねています。最近では、粒子径をそろえたオクタヘドラル粒子(単結晶)の合成をおこない、その挙動について検討を重ねています。
また、微小粒子の設計・合成についても行っており、プラズモン吸収の効果がさまざまなところへ展開できると考えています。
金属ナノ粒子に新し い構造を付与して、集積させた材料や、基板表面にさまざまな方法でナノ構造を付与した材料を作製しています。
現在は、質量分析分野への応用を検討してお り、将来の日本の安心・安全に貢献できるよう努力しています。特に、LDI-MSへの応用を検証中です。
大気圧下でのマイクロ波液中プラズマ法によってナノ材料の製造を行っています。すでにZnOナノ粒子については報告をしました(Chem. Lett., 2010)。また、さまざまな貴金属のナノ粒子の合成に成功し、触媒製造など新しい分野への展開が期待できます。
特に、化学還元法と異なる構造を有するナノ粒子の合成を目指し、日々検討を行っています。
このマイクロ波液中プラズマ法は、高圧パルス電源を用いる液中プラズマ法にくらべ装置コストが低いという利点があるほ か、減圧せずに安定なプラズマを発生させられるという利点があり、他の液中プラズマ法、ソリューションプラズマ法と比べても興味深いものと考えられます。
マイクロ波液中プラズマ法は、ナノ材料の大量合成に適しており、さらに、プラズマを用いながら、真空法と異なり、機能性材料を創出することが可能です。
北海道札幌市北区北13条西8丁目
国立大学法人北海道大学大学院工学院
材料科学専攻 マテリアル設計講座
表界面微細構造研究室