北海道大学 大学院工学院 応用物理学専攻 応用物理学コース English version
光量子物理学研究室 Laboratory of Nonlinear Optics and Laser Physics

光量子Tips - TeXとは何か?

(2014/08/12作成)
ここでは卒業論文を書くために使うTeX(テフ)と呼ばれるシステムについて説明します。

TeXとは何か?

TeX(テフ)とは、洗練された文章レイアウトによって構成される美しい文章を作ることができる「システム」のことです。特に、数式の表現にすぐれており、数学や物理の教科書は大抵、このTeXのシステムを用いて組版されています。

(TeXという言葉は、実際には曖昧に使用されています。この文章では、TeXはpLaTeX2eを指します。詳しいことを知りたい場合は、参考文献[1]を読んでください。)

TeXは数式を美しく表示することができるために数学、物理学の分野ではTeXを用いて多くの論文や本が執筆されてきました。本研究室でも卒論、修論はTeXで書くことが習わしとなっています。

TeXはHTMLのようなマークアップ言語であり、Wordなどの普通のワードプロセッサソフトに慣れている場合は最初は戸惑うと思います。しかし、慣れてしまえば特に問題はありません。インターネット上にも様々な情報がアップされています。

TeXのシステム一式は通常無料で手に入れることができます。無料配布されているTeXインストーラ3を用いて、TeXのシステムをインストールし、卒論をどのように執筆していくかについての幾つかの"Tips"を書いていく予定です。

卒論はTeXで書かないといけないのか?

本研究室であれば、TeXで卒論や修論を書くことになっています。研究室によってはWordに代表されるワードプロセッサソフトで書く方が標準の所もあると思います。

TeXにもワードプロセッサソフトにも一長一短があります。しかし、卒論を書く際にはTeXの方が便利であると言えます。参考文献の管理はTeX(BibTeX)は優れていますし、目次の作成も自動で行ってくれます。

図1はTeXで作成した文章の一例です。これをWordで似るように即席で作った文章が図2です。このように、ワードプロセッサソフトでもTeXで作成される文章に近付けることは可能ですが、卒論の全てのページにおいて美しい文章を維持するには必要とする操作が煩雑であり、忍耐力・注意力が要求されます。その点、TeXは必要最低限の文法が使えるようになれば図1のような文章を比較的簡単に作ることができます。

図1 TeXで作成した文章の例

図2 図1の内容をWordで作成した例

参考文献

  1. 「アスキー日本語TeX(pTeX) はじめに」