18年2月09日の活動


研究室見学会:地圏フィールド工学研究室


 今回の研究室見学会では、地圏フィールド工学研究室の奈良PDに実験室を案内して頂きました。11/24の若手会でもお話を伺いましたが、奈良さんは岩石の亀裂進展性状、中でも長期的な劣化、破壊(サブクリティカル亀裂進展)について主に研究されております。その実験手法を実演していただき、岩石力学でどのような事が行われているのかを勉強してきました。

  • 見学内容

ダブルトーション試験法(破壊靭性試験や亀裂の緩やかな進展に関する研究によく用いられる)
 破壊力学(亀裂に関する力学)試験法の一つ。様々な環境条件下において、緩やかな亀裂進展における応力拡大係数と亀裂進展速度との関係を求める。これによって、岩石内の緩やかな亀裂進展に及ぼす環境因子の影響を調べる。

マイクロフォーカスX線CT装置(CT: Computed Tomography)
 X線を試料に照射し、透過X線量を多方向で計測することによって、試料の断層画像を得る装置。断層画像において、試料中の密度の違いを表現するもので解像度が5mmと高分解能な断面画像が得られる。さらには試料について立体的な映像も作成することができる。

[活動風景]

 ダブルトーション試験で、ガラスや岩石に生じた亀裂の様子をdigital microscopeで撮影してパソコン画像に映します。亀裂の画像をみんなで見せていただきましたが、特に岩石に生じる亀裂は見えにくく、経験を積んだ方でないと難しいのかもしれません。奈良さんには亀裂の状況が目で見て分かるようで、画像に映ったわずか亀裂の様子を示されたのはさすがでした。

 マイクロフォーカスX線CT装置では、岩石のCT画像などを見せてもらいましたが、大変鮮明な断層画像で参加者の中にも「自分の研究に利用できるんじゃないか」と興味を持たれた方をおられたと思います。特に資源再生工学の堀RAが奈良さんに色々と装置について質問していました。他にも面白い立体画像を見せてもらい、楽しく装置の説明を聞かせて頂いたと思います。

 お忙しいところ、実験室の紹介をして下さいまして奈良さん本当にありがとうございました。

<< 前へ次へ >>